2007/05/30(水)09:35
改めて自殺について 1
ご存じのとおり、松岡農水相が自殺しました。
異常に高額な水道費の支出の理由を聞かれて「『なんとか還元水』を使っている」との答弁が方々で茶化されましたが、そんな話だけでは済まないような、「政治とカネ」に関する何らかの大きな問題を抱えていたのでしょうか。
日本人は死んだ人を悪く言わない性質があって、それはそれで美しいことだと思います。
ただ、本当に解明されるべき問題があるのだとすれば、松岡農水相の冥福を祈ることとは別問題として、解明を進めていくべきだと考えます。
少し前、子供のイジメを理由とする自殺が問題となって、このブログでも何度か書きました。
自殺をしないようにしよう、と政府が呼びかけても、当の内閣を形成している大臣がこうして自殺してしまうくらいですから、残念ながら自殺は今後もなくならないでしょう。
今日は、「政治とカネ」という難しいテーマについて書こうとしているのでなく、「日本人と自殺」のことについて書こうとしています。
日本では、切腹という制度が過去にあったためか、死ぬ行為がある意味、潔い、美しいと見られる傾向がある。「死んで詫びる」という言葉があるように、死ぬことによって罪が許されると考える傾向もある。
そして上記のとおり、日本人は死んだ人を悪くいいません。
かつて田中真紀子が、脳梗塞で倒れて急死した小渕元首相を指して
「頭がプチッと切れてオブチさんがオダブツさんになった」
と茶化したことでかなりの批判を受けたことがありました。毒舌と、ユーモアのある皮肉で人気のあった田中真紀子が、これで人気を失った感があった。
かように、日本では、死ねば悪く言われない、という傾向もある。
その日本人的な考え方の背景はどこにあるのか、というと、いろいろ研究がされているのでしょうけど、私にはそこまでの知識はありません。
そういうわけで社会学的考察はこの程度で。浅い考察ですみません。
私が言いたかったのは、日本人のこういう考え方は、一面では美しい部分もあると思いますが、それでも私個人は、自殺は醜いものであると信じているということです。
次回へ続きます。