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カテゴリ:法律、制度
裁判員制度について以前少し書いた、「心のケア」の問題ですが、少しずつ制度ができつつあるらしい。前の記事はこちら
先日も書いたとおりですが、昨日の産経の記事によると、死体写真をみたり遺族の話を聞いたりすることによって、精神的ショックを受けてPTSDになる人が出る可能性が指摘されているとか。 PTSD。心的外傷後ストレス障害。 体を大ケガすると後遺症が残ることがあるように、心に強いショックを受けた人はずっとそのショックを抱え続けるということです。 きちんと調べてませんが、たしかベトナム戦争に出ていたアメリカ兵が戦場の恐怖で廃人のようになってしまう(映画の「ディア・ハンター」がそういう話でしたか)、そういうケースが多数出て、そこから注目されるようになった病気だとか。 それに対してどのようなケアが準備されているかというと、電話による24時間相談と、そして希望者には面談での相談・診療が予定されているとか。 報道によると、オーストラリアやアメリカの一部の州には同様の制度があるらしいのですが、日本ではどうなるのか、詳細はまだ決まっていないようです。 それにしても、電話での相談ひとつとっても、どの範囲の人が、どの範囲の相談をすることができるのか。 実際に裁判員として事件に触れてショックを受けた、という人は相談の対象となる。 では、事件と関係なく、法廷で隣に座っている裁判員のオジサンに交際を迫られた、といった女性裁判員の相談はどうか。 さらに、裁判員に選任されていないけど、いつ裁判員に選ばれるかと思うと不安だ、という人は。 広報用の上戸彩のポスターが欲しいという人(私)は。 相談の範囲はよく分かりませんが、それにしても24時間電話を受け付けるなんて、国の制度としては警察と消防くらいしか思いつかないわけで、これはかなりの大ごとです。予算もそれだけかかるでしょう。 それに話が戻って、PTSDにも程度は色々あるのでしょうけど、心に後遺症を残すなどというのは、これも相当に大ごとです。 裁判所は、「裁判員制度にぜひ参加してくださいね」といかにも簡単そうに言いつつ、心の中では(PTSDになるかも知れないけどね)と言っているわけで、この一事をもってしても、やはり相当に大変なことになりそうだなあと思うのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/05/13 12:56:10 PM
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