実家の庭でデイキャンプ!
昨日は、3連休を利用して山梨のオートキャンプ長又に行く予定だったが、先週からチェックしていた台風の進路が気になり、泣く泣くキャンセルをした。初心者キャンパーの我が家にとって、キャンプの大雨だけはどうしても避けたいのには理由がある。忘れもしない2回目のキャンプの時のこと、ラジオの天気予報が明日の午後から崩れるというのを聞きながら二日目の夜を迎えた。弟がプレゼントしてくれたアメリカ土産のテントの中で、家族4人、疲労感を感じつつも身を寄せ合ってなんとか眠りについた。今夜は外の渓流の音がやけに大きく聞こえるなと思ったのを最後にようやく眠りに落ちた。夜中から降り出した雨が、テントの表面を打つ雨音でなんとなく目が覚め、ああ、とうとう降り出したなーと思いながらウトウトとしていたら、「スタッ!スタッ!」とテント内に不思議な音が聞こえてきた。一瞬、妙な胸騒ぎがし、その音の正体に気が付くのに数秒かかった。がばっととびおきて、疲れと寝不足でふらつきながら天井のライトをつけたとたん貧血のようなめまいに襲われ、その場でへたり込んでしまった。よく見ると皆の寝袋の表面に、出来たての黒っぽい雨染みが付いている。さらにテント内上部を見上げると、縫い目に沿って雨水が侵入してきているではないか!背中にどっと冷や汗がながれた。テントの雨漏りという緊急事態に眠気が一瞬に吹っ飛び震える声で隣に寝ているパパに向かって「パパ!夜中だけど緊急事態発生!」と焦って叫んだ。ようやくパパもことの事態がのみこめたのか、大急ぎで子供たちを起し始めた。周りのサイトに聞こえないように小声で「悪いけど、今から撤収!」というと、子供が「もう、帰んの?」とねぼけながら起きた。こんな真夜中に、たたき起こす羽目になってしまって皆に申し訳なくて、汗と焦りと疲れとが渾然一体となって襲ってきた。たとえようのない気持ちになりながらも、頭をフル回転しながら段取りを考えようとするのだが、焦りでまとまらない。早く手を打たねば、さらに被害が大きくなってしまう。「落ち着け、落ち着け!」と必死に自分に言い聞かせ、パパに、興奮した子供達を大急ぎで毛布と一緒に車に移してもらった。まずはテント内の濡れたシュラフとインフレ―タマット4人分を一人で格闘するのだがこういうときに限ってうまくいかないのだ。暑さと焦りとで脳みそがもう破裂しそうな感じ。なぜ!こんなことに???・・・。雨漏りの被害は時間とともに拡大し、テント内はさながら天然サウナ状態。まさかの出来事にクラクラしながら、馴れない作業にイラつくパパ。夜中の大雨と汗で二人ともずぶ濡れに近い状態になり、眠気と焦りで疲労度は増すばかり。ようやく車に荷物を積み込み終えたのは、外がうっすらと白み始めた頃。着替える元気はもう無く、冷たい衣服のまま小一時間車中で仮眠するが眠れず、疲労困憊状態。(濡れた衣類では絶対に眠れないということを確認する良い経験に!笑)他のキャンパー達が起き始めると、熟練キャンパー達の余裕でコーヒーを楽しむ姿が雨で煙るサイト内のそこかしこに見られ始めた。にわかキャンパーの自分達とのあまりのギャップに我々一家はすっかり打ちのめされたような気分になった。いぶかしむ管理人への挨拶もそこそこに、早朝の雨降りの中、思い気分を引きずったままとやの沢キャンプ場を後にした。3時間の運転でなんとか帰宅した後、極度の疲れで表情は能面のまま、最後の不毛の荷降ろし作業へと突入したのだった。あの中で夫婦喧嘩にならずにすんだのは、それだけ疲労が限界に近い状態だったためであり、不幸中の幸いであったともいえる。今にして思えば2回目のキャンプにして、いきなりの緊急事態。初心者キャンパーには、本当に十分すぎるダメージだったと思う。これに懲りたせいで、しばらくはキャンプから遠のいた生活になってしまった。キャンプにそれほど興味のない家族を連れ出したのは、むろん私の方だったので、パパに対して申し訳なくて、今でも思い出すとかなり心が痛む。笑結局、弟がくれたテントが、防水加工のしていないタイプだということが後で判明し、雨漏りテントはその日からお蔵入りとなった。(日本では想定外のテント!)新しいテントは、その後すぐに購入。防水加工はむろんのこと耐水圧の高いタイプのものを慎重に選んだのは言うまでもない。そういうわけでテント雨漏り事件以来、我が家のキャンプ計画において天候は最重要ポイントのひとつとして取り扱われることになった。キャンプ中の雨降りはともかくとして、台風など持っての他である。念には念を入れて、計画を立てる。これが我が家のキャンプの鉄則である。お陰で、計画倒れのなんと多いことか!キャンプにいけない分を補うように、他の方々のネット上のキャンプレポはとても面白くよく読ませていただいている。いつの頃からか、ネット上のキャンプレポを読む時間の方が自分達の実際のキャンプ滞在時間をはるかに超えるという異常事態を生む要因になってしまった。笑 長い前置きになってしまった。この3連休はそのキャンプの代わりにというわけで、昨日は主人の実家の庭先にタ-プを張り、じいじとばあばと皆でバーベキューを楽しんだ。稲刈りも終わり、香ばしいもみの焼ける臭いをかぎながら、秋の空の下、収穫直後のつかの間のしあわせな時間を過ごした。初の焚き火台(ユニフレーム)もお目見えし、焚き火の煙におおはしゃぎの子供たち。焚き火の遠赤効果でほっぺが紅潮してことさらに可愛い。焚き火を楽しんだ後は、大量の炭を投入し、腹ごしらえの準備だ。(少し入れすぎた!)焼き串に刺した豚バラを乗せて、こんがりと狐色に焼きながら時々、よく焼けた肉を自分の口の中に放りこんだ。とにかく焼けること焼けること!アツアツを噛み締めたら、止まらなくなってしまう。塩加減絶妙、うまっ!笑夢中になって炭火焼に取り組んでいたけど、お肉を2,3本焦がしてしまった。(食べることに気をとられたせい。ハイ。自己責任でいただきました・・・。)大量の採れたて秋野菜も同時に焼いたらこれまた、なすやかぼちゃが色よく焼けて遠赤でほくほくに・・・。もう大変! 食が進む、進む!焚き火と炭火焼、やっぱりこれは大人のための火遊びだ。本当に面白い。これがやりたいがためにキャンプに出かけているような気がしなくもない。いや、たぶんきっとそうかも・・・。たかだか焚き火のために、大枚はたいてご苦労なことである。全く!笑夕方の4時ごろから始めて、結局9時近くまで皆で存分に秋の味覚を味わった。なにやら単なる庭先デイキャンプのつもりが秋の収穫祭を兼ねたけっこうなイベントになってしまった。忙しいさなかに、じいじとばあばには迷惑な話かもしれないがこういうのもわるくない。恒例のイベントにしてもいいかなと思う。焚き火を囲んで、老夫婦と今年の米の出来ばえを話しながら、又来年も豊作であって欲しいと、なんだか自然に願う気持ちになった。11月の3連休はどこにしようかな?今度こそは、晴れて欲しいと心から思う・・・。 記念すべき?キャンプ第3回目は、はたして・・・?