テーマ:海外生活(7779)
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今回の日本帰国は今までとは違って「ただただ嬉しい」ものではなかった。 その原因は以前の日記にも書いた通りフランスに残る主人の存在でもあるし、 向こうでの生活に馴染んできたからでもある。 でも、それだけじゃない。 実は今までの7年弱のフランス生活のうち、日本に帰るのは今回でまだ3回目。 まず最初の数年は全然帰国せず、 ようやく日本に戻ったのはもうじき3年が経とうとしている時だった。 何しろどんどん留学期間が伸び節約を余儀なくされていたので航空券を買う気になれず (勉強etcが忙しかったというのもあるけど)ギリギリまで粘ってしまったのだ。 あの時の感激は・・・忘れられない!! 2年10ヶ月ぶりに成田に着いた時、とても嬉しかった。 窓口の人が日本語で話しかけてくれる。 久々に見る緑の公衆電話、電車、電車の吊広告、自販機・・・ もうたったそれだけの事が私を喜ばせた。 その次に帰ってきたのはそれから2年少々経った2006年11月。 結婚してから20日ほど経ってから、主人と一緒に成田に着いた。 フランス生活を始めてから5年も経っていたのにまだ2回目の帰国だったので やはり全てが新鮮で嬉しかった。 前回の帰国期間が短くて日本を満喫できなかった(=日本への渇望)というのもあるし、 おそらく、まだ2回目の来日の主人の興奮具合も作用していたんだと思う。 空港出口にあるキオスクの様なお店でコンビ二風おむすびをついつい買って、 休憩コーナーで食べてしまった。 (なんだか毎回食べ物の記録?) だけど今回は違っていた。 もう何となく勝手の分かってきた、成田空港を出る道筋。 どうも以前の様にわくわくできない。 でもこの訳は「私の帰国が3回目だから」とか「フランスに慣れてきたから」だけではないと思う。 だって今や、パリに居れば日本のものって大体何でも手に入るんだもの。 本でも、食べ物でも。 もちろんべらぼうに高いからかなり節制しなくてはならないけれど、 それでも「絶対に買えない」のと「その気になれば買える」のは精神的に全然違う。 特に、私がパリに来て数年してからブック・オフの支店が出来たのは大きい。 (古本でも高いけどね・・・。) それに、書くまでもない事だけど現代ではインターネットのおかげで日本の事もかなり知れる。 (時々「レギンス」の様な新語のイントネーションが分からなかったり、 政治家の名前が読めなかったりで困る事もあるけれど。) そして、パリに長く住んでいればそれなりに日本人の知り合いも増える。 だからこの7年の間に私のフランス生活もずい分と日本との距離感の短いものに 変貌してきたと思う。 そんな事情によって、今回の帰国にケチをつける訳にはいかないと 「でも、家族や親戚それに前々からの友達と会えるのは日本でだけだから」 なんて、分かりきった事を自分に言い聞かす。 「日本食も思う存分食べられるし、日本の本や製品も安価で買えるし」、 これまた分かりきった事を繰り返す。 少しでも自分のテンションを上げようとして。 そう、もちろん帰国できたのはものすごーーく嬉しい。 だけどどうしても、 前回と前々回の感激は味わえない事に気づいて、贅沢にもちょっとがっかりしちゃってる。 そんな私を迎えた、空港の税関のおじさん。 私のパスポートを見ながら 「フランスからですか」 と聞いてくる。 「そうです」 と応えると、 「ほぅ、フランスにご旅行されたんですか?」 なんて尋ねてきた。 パスポートを見ただけでは、私が向こうに住んでいるなんて分からないものね。 とても小さな事だけど、 日本で浮いてしまうんじゃないかという少々の不安も抱えていた私には それがすごく嬉しかった。 そして、例のコンビニ風おにぎりに心が反応できなくて「あーあ」と思った私に (チゲのせいでお腹がいっぱいだったというのもあるんだろうけど・・) 新たに元気をくれたのはスカイライナーからの車窓。 上の写真の様に国籍不明の田園風景もある一方で 美しい家屋も見えれば、千葉県の駅の周りにある生活感溢れる建物も見える。 ーそういえば私は地元の近代的なビルも、うら寂しかったりする風景も好きだったんだなー なんて思い出して、今度はそれを見るのが楽しみになってくる。 帰国の楽しみといえば人と会うこと、食べること、買うことだとばかり思っていたけど、 懐かしの街との再会もあったんだと思い出させてくれた、スカイライナーでの短い旅。 主人からも頼まれているし、たくさんの写真を撮ってからパリへ戻ろうと思っています。 ランキングに参加しています。 投票(をクリック)していただけると、嬉しいです。 この日記、1つ前に書いたのと順序が逆だったかもしれないです・・・。 ま、小さいことは気にしないっと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.07.03 01:29:33
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