生と死の間にあるのは「性」です。人は泣きながら生まれて来て、泣きながら死んで逝くのです。人は死に向かって行く時、今まで当たり前に出来たあらゆる事に「感謝」の気持ちを抱き「無償の愛」に気付き、涙するのです。生きている者もまた愛すべき者を失う度に強くなりたい、と願いながらも死を目の当たりにすると何一つ、出来やしないのです。無力さを知るのです。人は死ぬまで、誰かに触れていて欲しいという感情があります。触れられる事で<意識>が覚醒され、正気に戻るのです。触れるという行為はその人を全うする貴い行為なのです。それは常に生と死の間に滔々と流れているのです。