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カテゴリ:やすらぎ
夕暮れの代々木公園 大学のスクーリングの会場が国立オリンピック記念青少年総合センターでありました。私は前日に会場に行きました。 夕方になって帰ろうと歩き出すと、隣の代々木公園に人影が見えました。 ジョギングをする男性や緑を楽しむ女性がいます。 気が付いたら私は公園に向かって歩いていました。ゆったりとした石畳を歩いていくと子犬を連れ立った集団がグランドで遊んでいました。「ドッググランド」です。 木陰になっているところには気を効かせたベンチがところどころにありました。そのベンチに横になっている男性などが休んでいます。 私はゆっくりと歩道を歩いていきました。そばをジョギングする中年男性や中年女性たちが時々追い越して行きました。その人の気配を消すように鳥や蝉の鳴声が公園の木々に反響してきます。 私はNHK方面に向かって歩いて行きました。いつの間にか歌をハミングしていました。そして若かった二十代を想い出していました。 「そうだった、こんな光景を何度あこがれたことか……」 木立を抜けると蒸し暑さが襲っていきます。同時にコンガを叩く音が聞こえてきました。にぎやかな若者たちの姿が見えてきました。 私は自動販売機を見つけて冷えた缶コーヒーを買いました。噴水がある池のほとりのベンチに腰掛けました。ベンチは仔犬を連れて散歩をしているひとや落ち着いた男女たちがいます。みんなが同じ方向に向いて噴水を見ています。 ちょっと離れたところでは少年たちが池に向けて花火をあげていました。その音と立ち上る煙がせっかくの静寂を壊してしまいます。 それでも噴水と池を見ているとこころが落ち着きます。噴水が上がるたびに、なつかしい少年時代から今日までが水しぶきと一緒に舞い上がってきました。 私にとって忘れていたことや、忘れられないことが、噴水と一緒に舞い上がり、霧になって夕空に消えていきます。 缶コーヒーも飲み干して、気が付いたらすっかり暗くなっていました。 2005年7月15日の穏やかなしあわせなひと時でした。 2005年7月18日記 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年07月18日 23時30分22秒
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