今を生きる
今日はK子さんと病院に行きました。
私はK子さんの家族代わりなのですが、忙しさを理由に一緒に行動することが少ないのです。
病院の待合室で久々にK子さんからたくさんのお話を聞きました。
幼いころの思い出から、青春を感じさせる青年団活動の話、亡くなったご主人の話、そして博学なK子さんらしい一面を感じさせる「郵政民営化」などの時局を聞かされて、目を白黒する私でした。
診察が終わって、ホームに戻ってからも、一緒にお茶を飲みました。
K子さんはもっと働きたいといいました。そして景気のことや八幡原工業団地のことなどを訊いてきました。
「不景気だよ」
と答えると、
「そうだよね、中国に押されているのでしょう」
と理解を示してくれました。
また、昔の自分が働いていたときのことも話してくれました。K子さんは観察力がすばらしく、当時の仕事先の人間模様や組織構造を把握していました。そしてすごい見識です。
K子さんの話は限りなく続きました。でも、残念ながら来客ラッシュのほんのひと時だったために、次の来客のためには話を中断せざるえませんでした。
K子さんとのひと時で、K子さんの楽しかったこと、苦労したことなどの長い軌跡を知ることが出来ました。
K子さんは今を一生懸命生きようとしています。そのことがとてもひしひしと感じるのです。
そのK子さんの姿勢をみて、私は自分自身の不甲斐なさを感じるのでした。
2005年8月20日記