１００年後へのツケ

第７５１回

　また、米沢に産業廃棄物施設が建設されます。しかも、今回は観光地小野川温泉の近くであり、どうもイメージがよくありません。

　住民の反対運動の盛り上がりも地元地域が中心となりがちです。県も認可したのだから撤退は難しいだろうというのが大方の見方です。

　産業廃棄物が出ない社会が理想だけれど、現実はそうはいきません。特に工業で食べている米沢市にでは原料から商品化まで多くの廃棄物を出すもとになっています。

　山形県の産業廃棄物処理場の中で半分以上が米沢にあるのも、首都圏からも比較的近く、山林も豊富なことがあげられます。

　米沢ホタル愛護会のホームページの水保全活動紹介で　蔦　幹夫さんがわかりやすく紹介している文章を見つけました。紹介します。

山形県には産業廃棄物最終処分場が20箇所許可されているが、半数の10箇所が最上川源流域の米沢市にある。東北最大級の容積230万立方メートルの産廃最終処分場も稼動している。大樽川の支流の大田川近くに産廃最終処分場があり、悪臭や鳥害の被害があり、水質汚染を問題視している。これに隣接する新規の産廃最終処分場の工事計画がある。山形県の「母なる川最上川」源流に「これ以上産廃はいらない」と米沢ホタル愛護会も参加し、「産廃から最上川源流を守る会」を2003年に設立し、行政等に要望書・公開質問状や反対署名の反対運動を展開している。


　さて、建設を待つばかりの施設工事を止めさせることが出来るのかが最大の課題です。私の周辺では反対のひとばかりではなく、仕方がないことと受け止めているひと、関心のないひとが圧倒的に多いのです。

　推進派のみなさんと一緒に話し合う機会をもっと作ることも大切でしょう。
反対派、賛成派のひとたちの意見をもっと聞き、産業廃棄物とその処理場について理解していかないとたいへんなことになりそうですね。

　みなさんにも関心を持っていただきたい問題です。
　１００年後にツケを残さないためにも……。

　２００５年１１月２２日記