2007/12/22(土)02:59
団地めぐり ---公団浅野住宅(福岡県北九州市)---
団地めぐり、今回は北九州市の公団浅野住宅。
北九州市、小倉駅前にある公団住宅です。
先日仕事で九州方面へ行く機会があり、新幹線の乗り継ぎの関係で小倉で時間があったので、ちょっと寄ってみました。
小倉駅北口から徒歩で5分もかからないうちに、見えてきました。
最初は公団住宅ではなく、ただの旧いビルのように見えましたが、これが実は公団住宅なのです。
水平基調の連続窓が各階に並び、いわゆる公団住宅のイメージとはちょっと違った雰囲気。
通りに面している西面は、1階(一部は2階まで)が事務所のようです。
ガソリンスタンドの壁の向こう側にこのような入り口がありました。
「浅野公団住宅1号館」とあります。2号館が近くにあるのでしょうか。
通りの反対側、東面です。こちらは1階が倉庫、2階以上が住戸のようです。
住戸はバルコニー付きとバルコニーなしがあり、階によって違います。
バルコニーの手すりにも階ごとに種類があり、変化に富んでいます。
よく見ると5階のバルコニーの住戸1戸分が狭くなっており、5階は他の階に比べ間取りが狭いようです。
ちょっと気になる部分ですねえ。
北面はこのようになっています。二つの階段を窓付きの共用廊下が繋いでいます。
西面は通りに面しているので1階は事務所となっています。
2階以上は住戸のようですが、住宅的な雰囲気はあまり感じられません。
歩道側。建物はちょっとくの字に折れています。
厳つい鉄枠のサッシ窓が印象的。
西面の住戸は一部がこのような縦型のルーバーのような処理を施されています。
公団住宅では店舗付き住棟の2階にこのような物を良く見かけます。
また、かの巨匠ル・コルビュジェの手がけた集合住宅、マルセイユのユニテダビタシオンにも一部の階でこの形のルーバーが付いています。
この縦型のルーバー、名称があったと思うのですが・・・
(調べたら「ブリーズ・ソレイユ」と言うらしい・・・)
さて、この住宅のハイライトはここからの眺め・・・
ピンク色の手すりがメカニカルで印象的。
南側の階段の踊り場から北側を撮影していますが、東面、西面だけでなく北面にも住戸が入っています。
また、背後には南面の住戸の玄関が並んでいます。
つまり、建物全体がロの字型になっています。
ロの字の真ん中は1階の事務所や倉庫の屋根になっているようで、一部2階まで事務所がある所は屋根が高くなっています。
真ん中に街路灯が寂しげにぽつんと一個・・・
さらに気になるのは、6階部分は共用廊下がなく、出窓が大きく張り出している事。
そして6階に上がる階段は見当たりませんでした。
・・・どうやって6階に行くのか・・・
また、5階部分は玄関の間隔からも間取りは狭いことが伺えます。
5階はバルコニー側からも間取りの狭さが気になっていましたが・・・
・・・以上から推測すると、5階と6階はメゾネット形式で、住戸内の階段でつながっていると考えるのが自然です。
以上、ひととおり見てみましたが、ロの字型の建物の東西南北、各階ごとに表情が異なり、最上階の構造にもかなりの特徴があるこの団地は、規模自体はそんなに大きくはないのですが、見れば見るほどおもしろい団地でした。
以上、公団浅野住宅でした。