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勿体無い
ある外国の要人が来日されて、日本語の「もったいない」は素晴らしい言葉であり、世界に広めたいといわれたとか。物質文明が幅を利かせ消費こそが経済発展の底支えとして持てはやさえれ、美徳といわれる事もある。経済が停滞を続け実は消費が原動力ではない事がわかった今でも、新しいものを求めもてはやしているのはだれでもなく私どもである。 私どもが日頃気づかない事を多くの外国の方々が指摘をしてくれている。本来持っている日本人の美徳、物や人全てに神や仏が宿り、かけがえのないものであることは古来から教え込まれ精神の根底には残っていたはずである。 日本人の「勿体無い」は実は物だけの事ではなく、相手からお褒めの言葉をいただいたときなど「私には過ぎる勿体無いお言葉を頂いてありがとうございます」等と表現する。 勿体は本来ものものしいや尊厳、尊大な事などの意味から「妥当でない」「不届きだ」といった意味で用いられていたが、「勿体」は本来「物体」と書き、「もったい」と読んでいたのが、さらに、重々しい態度などの意味に派生し、意味が離れてきたため「物」が省略され、「勿」という表記で和製漢語の「勿体」が生まれたとされる。 お互いに勿体無い心の関係や物を粗末にしない、常に勿体無いという物に対する愛着が結局は人を愛し、国を愛する心を醸成するように思われる。そんな人間のあり方に素晴らしい未来を感じる今日この頃である。教えてくれた外国の要人にお礼。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.07.02 15:22:20
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