今頃になって「ビルを殺れ!」を見た
いや~ついに第二弾の「帰ってきた金髪女ドラゴン」公開だというのに今頃になって最初のパート1見たのだった。散々いろんな所でいろいろな批評があった映画なので映画に関してはどうでもよかったりするけど、実はシリーズ物に出来るかもしれないね。もう2年もすればTV版始まっていたりして。で、映画はともかく、相変わらず音楽がやたら凝っているというか今回はかなりマイナーな物が多い。何故かガレージ物が計3曲使われているのが面白い。監督が日本である店のBGMで流れていた曲を気に入ってそのまま出演をオファーした「The 5,6,7,8's」のライブ風景が約2曲(本当は3曲演奏したらしいけど)使われているためだけど、いいバンドじゃないか。気に入ってしまった。主に演奏される2曲は、「I'm Blue」(The Gong-Gong Song)と「Woo Hoo」。どちらも米でヒットした曲のカバーとなっている。「I'm Blue」のオリジナルはIkettes。アイク&ティナターナーのバック・コーラス担当のメンバーによるグループで、プロデュース&曲はアイク・ターナーで、ティナターナーもバック・コーラスで参加している。最初の曲のタイトルは「So Blue Over You」で、マイナーレーベルから発売されたけど、アトランティク傘下のアトコが買取ってタイトル変えて発売されたら米では19位までのヒットとなったという曲(’62年)アトランティク・レコードのR&B曲ばかり集めたオムニバス盤に収録されていて、私はそこで始めて聴いた。やたら覚えやすい曲で、サブタイトルの「ゴーンゴーン」という所が面白い。なおカバーした「The 5,6,7,8's」のメンバー達は後にこの映画のプレミアの時にアイク・ターナー本人に会ったらしい。タランティーノも粋な事をするものだ。もう1曲の「Woo Hoo」という曲のオリジナルはRock-A-Teensというグループで、典型的な一発屋。聴けばわかるけど、「ウ~フ~」しか歌詞がない。実質インストヒット扱いされる事が多いけど、当時数多くあったインスト・ヒット曲の中でも有名な曲だ。(’59年 米16位)ただ元々はマイナー・レーベルから発売されていた曲で、結構ガレージ色は強い。簡単な曲なのでバンド始めた人とかはこの曲あたりで練習すればいいと思う。そういえば演奏シーンはノーカットであの店の風景が映されるのだけど、ここのシーンはスコセッシから取ったのかな?ガレージ関連では、少しだけどヒューマン・ビインズの「Nobody But Me」(’67 米8位)も流れるしそれ以外にもチャーリー・ファーザースやナンシーシナトラやサンタ・エスメラダや梶芽衣子やらむちゃくちゃな選曲だけどここまで好きに出来るのは羨ましい限り。ガレージ物を映画に使うのは本当にこの人ぐらいだ。第二弾のサントラにはガレージ関係は使われていないみたいだけど見てみないと未収録曲もあるのでまだわからない。