なぜ学童クラブ指導員になったのか その5
この時期はいま思い出してもほんとうに本当につらい時期だった。ずっとやりたかった職業に就けたと思ったら、自分には向いていない世界だと知り、逃げ出し絶望していた。何をすればいいんだ?完全に見失っていた。約1ヶ月間は一歩も外に出れなかったと思う。一日中ず~っとこたつの中に丸くうずくまり、腹が減れば当時ケーキ屋さんで働いていた奥さんが持ち帰ってきた大量のバレンタインチョコレートをむさぼり喰っていた。晩飯も奥さんが作ってくれていた。家事全般も仕事をしながら奥さんがこなしてくれた。あの当時のオレはダメダメ人間だった。外に出て、知らない人に会うのが尋常じゃないくらい恐怖になっていた。外に出ると過呼吸になりめまいがして吐き気をもよおした。でも、このままじゃ駄目だと思いながら、出来る限り外に出る練習をした。最初は10メートル、20メートル、近くの公園と歩く距離を伸ばしていった。が、公園で日向ぼっこをするまでに回復したが、その公園以上の場所にはなかなか進むことが出来なかった。友だちとはほぼ全て連絡を絶っていた。誰に言っても「うそでしょ~!!?」と言われるんだけど、実は幼少期から不安障害、自律神経失調症の症状に悩まされていて、23歳になるまでそれが普通だと思っていた今までの生活は異常で、病気だったという事を心療内科に行って初めて知った。その時はなぜかホッとしたのを覚えてる。塗装の仕事を辞めたこの時、26歳だった。