Mizumizuのライフスタイル・ブログ

2010/05/14(金)00:27

モンペリエで味わった、郷土料理としてのフォワグラ

Travel(フランス)(65)

<きのうから続く>このあたりはフォワグラが美味しいかも・・・ということで、旧市街でよさげな古いレストランに入った。フォワグラのポワレ(手前)と火を入れた洋ナシ、それにイチジクのジャム。あとは野菜とトーストが出た。ポワレしたフォワグラのねっとりとした食感が、だ~い好きなMizumizu。しかし、フォワグラの量が多いなあ~。日本の倍はある。味つけは、いかにもフランスらしく、ぼわ~んとしたパンチのない味。でも、これはこれで好きだ。洋ナシのすっぱさ、イチジクの甘み、フォワグラの脂、野菜のシャリシャリ感・・・トーストにのせて一緒に味わうと、パンチはないが(←しつこい)、それなりに深い味のアンサンブルに。今回はかなりフォワグラを食べたのだが、温製はここで食べただけに終わった。温製に関して言えば、日本とさほど差がない・・・というか、日本のフォワグラのポワレのほうが、味付けに工夫があるかもしれない。フォワグラは、冷製のほうが当たり外れが激しく(つまり、食材の質がストレートにモノを言うということだ)、温製は差が出にくい。とは言え、モンペリエで食べた、いかにもフランス的なとりあわせと味付けの温製フォワグラは、思いがけないいい思い出になった。まさに郷土料理を食べた、という感じだったのだ。モダンで高級なレストランでは、逆にだんだんなくなりつつある味かもしれない。フランス料理というのは、栄養のバランスがとてもいい。この一皿を見ても、それがよくわかる。フォワグラのほかに野菜と果物とパンを一緒に取る。パンも多すぎず、したがって炭水化物に偏っておなかをいっぱいにするということがない。フランス人に超肥満体形の人が少ないのは、こういう食事のバランスのよさに秘密がある気がする。本当はワインも飲みたかったのだが、移動がまだあるので、アルコールは控えた。今から思えば、ちょっと残念。というのは、モンペリエはラングドック・ルシヨン地方の中心都市。この地方のワイン、少し前まで、「安かろうまずかろう」ワインの見本のように言われていたのが、最近変わり始めたのだ。Mizumizuにとっても、「フランス産で値段のわりには美味しい」と思った赤ワインの産地を見ると、不思議にこのあたりだということが多くなった。以前気に入ったキュベ・ジャン・マレーもラングドックの村で作られている。ストで混んだ電車に乗らなければいけない・・・と思ったので、ワインはやめたのだが、地ワインを味わう絶好のチャンスを逃したかもしれない。フランスの地方には、いかにも貧しそうな暗い町も実は多いのだが、モンペリエは全体的に豊かで、余裕のある街のように感じられた。洗練された店も、それなりにあった。こちらはMizumizu母お買い上げのホワイトコットンのブラウス。50ユーロ(6500円)。シンプルだが上品なデザイン。控えめなフリルとボタン使いが特に印象的。Mizumizu母にも似合っていた。午後2時半ぐらいに戻り、荷物を預かってくれたマダムに、2ユーロコインを2つお礼にわたし、駅へ。「荷物扱い」される人々で、相変わらず混みあっている。電車はやっぱり、14:55分には来なかった。15分程度の遅れだったかな。こんふうに延々と待たされ、狭い電車に思いっきり詰め込まれるなんていう非人道的な扱いをされて、なぜフランス人乗客が怒らないのか、日本人のMizumizuにはまったく理解できない。まあ、理解する必要もないですね。こんなバカげた、なあなあ怠けのスト、日本ではありえない話だし。中曽根康弘が国労を徹底的につぶしたのは、日本の一般人にとってためになる決断だったのかもしれない。JRから組合員が露骨に排除されていくさまはある意味、非常に残酷で、権力闘争に敗れた者たちの悲惨さを見せ付けたが、あのまま組合員がのさばっていたら、「労働者保護」というキレイ事を前面に出してくる、勤勉さに疑問符のつく労働者の論理で、一般人が多大なる忍耐を強いられる国になっていたかもしれない。お互いのエゴでお互いの首を絞めあっているヨーロッパ。確かに日本にも問題は多いが、結局のところ、青い鳥なんてどこにもいないのだ。モンペリエの駅のカフェで飲んだ、ノワゼット(ヘーゼルナッツ)味のコーヒー。脇に写っているカバンは旅好きのイタリア人の友人にプレゼントしてもらったもの。軽くて丈夫で使いやすいので、今回の旅のお供をしてもらった。Grazie, Itala! 

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