グリーンアンドフラワー

2011/04/10(日)23:12

電力について考えましょうよ!

政治・経済(72)

みなさん、こんばんは、お元気でしょうか? 今日は統一地方選挙。 私も、東京都知事選に行ってきました。 結果はご存じの通りです。 大きな不満はありませんけど、お歳が心配。 さらに、障害者支援の私としては、御勇退頂きたかったんですけど、もう一期になってしまいました。 まぁ、どこかの国の総理大臣よりは、決断力も早く、実行力もあるので、頼もしいのですけど、あの上から目線と、謙虚さのない横柄な態度は少々気になります(笑) さて、今回の大震災で焦点になっている、原子力発電所問題をふまえ、電力の問題を考えたいと思います。 まず、電力を考える上で、大きく、3つに分けなくてはなりません。  1.発電  2,送電  3,蓄電 このように分けて考えなくてはなりません。 そして、今の大前提。 作った電気は、貯められないので、ドンドン使え。 ここに、問題があるのですね。 今の科学力では、電気を貯めることは出来ません。 ですから、ピ-ク時の最大使用電力に合わせ、電力供給を開発していきます。 大型の発電所が、どんどん計画されるのです。 しかし、電気は貯められないのですから、ピーク時以外は、作った電力が無駄になってしまいます。 そこで、IHなど、もっと電気を使ってもらおうと電気の大量消費政策がとられてきました。 しかし、今回の大震災。 電力供給に、限界とリスクが見えてきたのです。 いきなりの、計画停電。 日本中(東京電力管内)は、大騒ぎ。 東京電力管内の企業は、生産ラインの停止を余儀なくされ、アルミ缶、発泡スチロールなどの樹脂、金属メッキ、インスタント食品などの生産ラインが止まってしまったのです。 その結果、日本中、いや世界中、物資不足になってしまいました。 ここで、電力そのものの重要性に焦点が集まるわけです。 電力の流れは、上記のように、1,発電 2,送電 3,蓄電の3つに大きく分けられます。 まず、1の発電について考えましょう。 現在の地球上の科学力では、発電は、火力、原子力、水力、風力、太陽光、波力、潮力、地熱などの技術に分かれます。 そして、熱を電力に変える技術と、自然力を電気に変える方法に分かれます。 たぶん、産業革命以降、水を温め、水蒸気によるタービン発電が主流になっていますが、 これは、火力も原子力も地熱も発想は同じです。 自然力を電気に変える方法は、水力、風力、太陽光などです。 ほとんどご存じだと思われますが、波力、潮力について少し・・・ 波力発電は、波の力を利用します。 海や湖は、地球の自転で、常に水面が上下します。 その水面の上下動を利用するのが、波力発電です。 波の上下でタービンを回すタイプと、固定した棒の周りを浮き輪のようなコイルが上下するシステムがあります。 フレミングの右手の法則、覚えてますか? 中学の物理の応用です。 海の上に浮かんでいる「ブイ」 あれは、ほとんどが波力発電です。 発電量が小さいので、プラント(発電所)としての確立が問題点です。 潮力発電は、潮の満ち引きで、湾を利用し、満ち潮に水門を開け、海水を貯め込み、引き潮時に潮位(水面の高低差)を利用しタービンを回す物、 大きい筒の中に、タービンを入れ、満ち引きの水流を利用するものなどがあります。 いづれにしても、火力や原子力に対して、コストがかかり、発電力が小さいので、原子力に劣ってきました。 ただ、今後は、原子力発電所のように一カ所で百万キロワットを一辺に発電するのではなく、ローカルエリアごとに、数万キロワットの発電が重要になってくるのだと思います。 例えば、荒川や利根川など、大きな川に総延長OOキロという、水車(水力発電)を用意する。 一機あたりの発電量は、小さいかも知れませんが、数が集まればそこそこの発電力になります。 風力発電にしても、直径何十メートルというプロペラを回すから、大きな風力が必要になり、設備も大きくなってしまいますが、直径3メートルくらいのプロペラなら、少ない風力でも発電が出来ます。 それを、各市区町村、本庁や出張所の屋上に設備すれば、一機で一県には至りませんが、各市区町村エリアの電力はまかなえるでしょう。 しかも、小型なので、震災時には移動が出来ます。 電力需要に応じて、あっちやこっちに持っていける汎用性があります。 ライフラインの切断時には、強い見方になると思うのです。 そして、次ぎに、送電。 電力の課題は、作った電気をどのように送るかという問題があります。 電気は、お湯に例えるとよく解るのですが、 福島で沸騰した(100度の)お湯を東京に運びます。 東京に着く頃には、100度が60度くらいに冷めてしまいます。 電気も同じなんですね。 福島で電気を作り、送電線を通して東京に送る。 東京に着く頃には、ロスと言う物がありますので、100%の電気は来ません。 距離が長ければ長いほど、ロスが生まれてしまうのです。 一番効率がよいのが白金(プラチナ)。 次ぎに、金ですが、送電線に使うには高価過ぎて、盗まれてしまいます。 現在は銅が主流ですが、それでも、先物の相場が高いときには、電線や電話線が盗まれると言う事故にあいます。 100のエネルギーを、100のまま遠くに届けることが理想です。 でも今は、100のエネルギーを届けても、私たちの手元に来る頃には、50くらいになってしまいます。 それで、発電所の開発が、年中必要になっているのです。 100のエネルギーを100のまま届ける。 送電技術が進むだけでも、脱原子力になります。 次ぎに、逆の考え方ですが、遠くから送るから、100いるのなら、先に上げたように、近くで80のエネルギーを作ることも一考です。 電気を使うすぐ近くで発電されていれば、送電のロスはなくなります。 仮に60の電気を使うために遠くから120の電気を作り送ることを考えれば、近くに60の力の発電所があれば良いわけです。 ローカルに、小さな発電所(発電器)がたくさんあれば、原子力発電所もいらないかも知れません。 参考までにですが、電気は、有線でしかつなげませんでしたが、赤外線のような超伝導で、無線で送られる研究が進んでいます。 近頃の携帯電話の充電器。 金属の接点が無いのに、お気づきでしょうか? 直接送電しなくても、電気(エネルギー)を送れるようになったんです。 もし、送電線がいらなくなったら・・・ 宇宙の静止衛星から、太陽光発電が、無線で地上に届き、発電所はいらなくなります。 送電という技術も、世界的に、注目されている先端技術なんです。 最後に、蓄電。 蓄電は、字の通り、電気を貯めることです。 もし、電気を効率よく貯めておくことが出来れば、原子力発電所のような大規模な発電所はいらなくなります。 マンガン、ニッケル、ニッケル水素、リチウム・・・と、蓄電技術は進歩してきました。 でも、まだ、どれにしても効率が悪すぎるのです。 大袈裟ですが、100の電気を貯められるのは10、さらに使えるのは5。 みたいな、イメージです。 100の電気を100のまま貯めることが出来たら、今のような大規模発電所はいらなくなるんです。 電気を電気として貯めなくてもいいんです。 今回、原子炉で水素が発生し、爆発が起きましたが、電気で(熱で)水素が取り出せます。 その水素を保管できれば、水素をエネルギーとして利用できるのです。 それが「燃料電池」 お湯でも、イオンでも、何でもいいんです。 電気を、次のエネルギーの何かに、効率よく変換できて、保存できれば、夜に、需要に応えることが出来ます。 電気をお金のように貯めることが出来れば、世の中に革命が起きるでしょう。 以上、様々な視点から、電力というエネルギーを考えてきました。 実は、このほとんどの条件を満たしているのが、今の原子力なのです。 キューリー夫人に発見され、アインシュタインによって具体化され、人類は、「原子力」という夢のエネルギーを手に入れてしまいました。 石炭や石油に比べ小さいのに、何年にも渡って発熱し続ける夢のエネルギー。 しかし、その便利さは利用できても、処理が出来ないことも、わかっていました。 始まりがあっても、終わりがわからない未知のエネルギー「原子力」 人間に、地球にとって、ダモクレスの剣(諸刃の刃)となってしまいました。 たぶん、もう、限界なのです。 原子力・・・・ 発電所だけではありませんよ。 船や潜水艦、宇宙船・・・ 世界に、何万という原子力を動力とした機械が動いています。 しかし、その燃料棒の処置は、地球上の誰もできません。 今の科学では、冷温停止、地中に埋めてしまうことしかできないのです。 このまま行けば、無責任にも、ロケットに乗せて、宇宙に飛ばしてしまうしかないでしょう。 原子力に替わる次世代のエネルギー。 日本や、世界中の技術者の英知を結集し、考えなくてはならないでしょう。

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