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カテゴリ:歴史・文化
合併して青森市になったけど、旧浪岡町の山間部の集落。青森空港西側に正しく落人集落とも呼べそうにポツネンと存在している集落がある。山深く、平地が少ない旧浪岡町と青森市を結ぶ旧道沿いにあるのだ。 王余魚沢 集落である。 これを読めますか?以前からどうしてこんな名前になったんだろうと気になっていた。「かれいざわ」と読みます。王様が余した魚がなんでカレイと読めるんだぁ~?気になって調べたが明快な回答がどこにもない。
山道を進む際に、この地で昼食なり、弁当を広げるなら昼食所(めしどころ)とでも名づければ良かろう。どうしても、後日談として現代人が後付けしたにしか思えない説ばかりなのである。
王余魚沢奇譚 昔々、この地を北畠様が支配する、さらにその前じゃった。とても部下思いで部落民を大切にしていた豪族がおっての、在所の者たちは大層お慕いしておったのじゃ。いいお殿様の元で暮らせる安穏な日々を享受しておったのじゃが、このお殿様、不思議な事に、毎日毎日、鯛やヒラメといった魚を夕餉に食べていたのじゃ。海から遠く離れた山間の集落で、部下を買い物に出掛けさせても居ないのにじゃ。調理する家来衆も毎日、首を傾げておったそうじゃ。そして、家来や村人に、とても新鮮な魚を分け与えてくれるのじゃ。しかも決まって下さるのはカレイだったそうじゃ。 いぶかしんだ家来の一人が重い口を開けて聞いた所、殿様はとうとう白状したそうな。「実はの、我が柵には海に繋がっておる池があるのじゃ!そこで毎日魚を釣っては、食しておるのじゃ~」家来「そうでしたんですか、でもどうしてカレイばかりなのです?」殿様「ふ~む。わしはカレイが嫌いなのじゃ」だそうな。それが今の王余魚沢沼なのじゃ! ※注釈:柵は住居兼砦といったお城の前身のようなもの。 とっつばれ。 あれ、今日は王余魚沢倶楽部の話を書きたかったはずなのに昔話を作ってしまいましたぞぃ~!あははは~ごめん! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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