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テーマ:レンタル映画(818)
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息子おれごーがスターウォーズのこと書いたからって訳じゃないですけど、
久しぶりに観たレンタルDVDは、DUNEテレビ版でした。 こんなの出てたのも知らなかった。けど、前に苦い経験があったもんで、とりあえず一巻目だけ借りてきました。 若い頃、DUNEの原作には滅茶苦茶はまったんですが、デビットリンチの映画化は最低だった。カイルマクラクランとのコンビ、ツインピークスよりもっと前の話ですが。 当時はスティングが初めて映画に出る、とかで話題をさらったもんでしたが、 なにしろあのスケールの原作を2時間の映画にまとめるなんて、土台無理。 今ほどCGも発達していなかったし、SFXとしてはまあまあだったのかもしれないけど、ストーリー的に言って、ともかくあれだけ観た人は、なにがなんやらわからんちん、っていうような代物だったですね。話は導入部分で終わってしまうし。 やっぱりスターウォーズはすごい! スピルバーグは天才! お金もかけられるし規模が違う、ってことになって、DUNEを映画化したデビットリンチが当時は憎らしくもありましたね。 大体原作自体がマニアックすぎて、映画には向かないんじゃないかとか。 なんせ、巻末辞書付の本でっせ。 造語がばんばん。訳のわからん、聞いたこともない言葉。それらを巻末辞書で引きながら、読み進むんです。 登場人物の名前はやたらアラブ系が多いし。言葉もそっち方面の聞きなれないような言葉から来た造語だったりして。 普通は1巻でめげるだろう。 まあ、1巻読破できれば、大体新しい言葉も覚えて、あとはのめりこむように、2巻3巻…って、行くんですが。 まあ、軽く読めるような本ではないんですね。ストーリー自体は時代劇の大河ドラマと変わらないんですが。 環境生物学者かなんかが書いた本ですよ、確か。だから砂漠での生存方法など、滅茶苦茶リアル。 9巻を過ぎた頃から、なんだか哲学書みたいになってきて、宗教学の本か、哲学の本か、って感じで、頭抱えながら読むことになるんですが、 5巻まではともかく、一区切りとして、最高に面白く読むことができます。 …が、 やはり映画に向くとは思えなかった。スケールが大きすぎて。 DUNE5巻目までが発行された時点ですぐに、映画会社と契約が結ばれたそうなんですが、(MGMだっけな…)運悪く、「猿の惑星」が出版されて、そっちの方が先に映画化になって、スーパー大ヒット。 ずっとわかりやすくて大衆的だし。(いや、あれも続けて読むと、充分哲学しているんだけど、とりあえず一巻目は映画化としてはエンターテイメント路線いけるの、間違いなしだったし) そんなわけで取り残されたDUNE。 大分年数が経ってから、ようやくデビットリンチが映画化して、沈没。 まあ、デビットリンチファンは、結構評価していたようだけど、DUNEの信奉者としては、あの映画を認めるわけにはいきません。 もうこれで、DUNEは終わってしまった、と正直思いました。 で、今回。 隣駅の狛江に「つたや」がある。 玉川学園では、ローカルな小さなビデオ屋さんしかなかったので、置いてあるものも限られていたけれども、今回は、ビデオ好きの主人が大興奮するほど、沢山の蔵書、ならず蔵ビデオ。さすがつたや。 しかも、人口の少ない狛江市。貸し出し中ビデオもすごく少ない。 店内もがらがら。 今日は主人に付き合って、私は借りるつもりではなく(なんせ春休みの宿題があるもんで)ぶらぶら観ていたら、 DUNEのコーナーに行き当たって。 なにこれ、いつの間にこんなに沢山出ていたの??? しかも、テレビ版。私の大好きなテレビ版!ということは、原作、カットなしかも! しかも、1巻目はなんと、名優ウィリアムハートがトップに出ている。 というわけで、とりあえず、1巻だけ。 今日は一日銀行まわりだの書類のことだので、超忙しくて、もう夜はなにもしたくないから、 1巻だけ観て、で、宿題が終わったら、続きを見よう、つまらなくても。 なんせDUNEだ。 私の青春のバイブルだ。 結論から言うと、(から言ってないって。前置き長すぎ。この辺、息子の日記読むと、いやんなるほど息子と私は似ている…) 原作に忠実! しかも難解じゃない! すごくわかりやすい。語句の説明もさりげなく流れて、しかもわかりにくいものはわかりやすいように何回か繰り返されるし、 イメージも原作から受け取るイメージに非常に近い。 主役のポールは、なんせ私が読んだ初版版は、石ノ森章太郎のイラスト付だったから、なんか、もっと可愛い美少年のイメージなんだけど…、まあ、欧米系の人の若くてかっこいい若者っていうのは、イメージが違うんだろう…。カイルマクラクランでさえ、すごーくごつく感じられたから、私には。 まあいいです。ポールには目をつぶります。ダンカンがかっこいいから、許す。 これなら誰でも面白く見られる。 戦闘シーンがちょっとはしょられているようで、物足りなかったけど、まあ、指輪物語ばりの戦闘シーンは期待しても仕方ないから…。 ひょっとしたら、スターウォーズよりもわかりやすいかも。 サンドウォームのCGも、本物っぽくてよかったです。(本物いたら怖いけどさ) 映画のは鉄でできた巨大マシーンみたいな感じだったけど。 1巻目は、本当の本当に導入部分で終わってしまいましたが、 続きみたいよう。 明日あさってで、なんとか宿題終えてしまって、新学期が始まる前に、観られるだけ観ようっと。 で、私が原作で感動した、主役ポールの予知能力。 普通予知能力と言ったら、未来のことが見える。その人の能力に応じて、詳しく見えたり、途切れ途切れだったり、現実にもそういう能力持った人いますよね。 でも、そういう場合の予知能力って、大抵一つの未来でしょ。 ところがポールの予知能力は違う。 何百何千という未来が見えてしまうのですね。 すなわち、自分の現在から、沢山の道が枝分かれしていて、そのうちの一つの道を行くことになると、こういう未来、違う道に行ってしまうと、こういう未来、 という風に、未来は自分の進む運命だか選択だかによって、無限にあるということなんですね。 ポールの観る予知能力が、次第にどの道を通っても大戦争の未来に通じてしまうようになって、その先頭には常に自分が立っている。戦争を望まないポールが苦悩しながらも、どうしてもそっちの未来に自分の意志とは関わりなく導かれていってしまうとか。 これって、始めに読んだとき、かなり感動しましたが。 すごく説得力ある超能力だなあって。 まあそれだけではなく、非常に説得力のある本なんですね。 矛盾がないというか、ご都合主義ではないというか、 相当頭のいい人が書いたなあ、って思えるような。 久しぶりにDUNEに触れて、また原作読み返してみたくなりました。 DVD、1巻しか観ていないけど、たぶん、お勧め。 SF好きじゃなくても、大丈夫。 スターウォーズも指輪物語も両方好き、という人は、絶対に観るべし。 両方嫌いと言う人は、 …うーん…。 アリーマイラブかフレンズでも観ていてください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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