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March 1, 2012
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NECは2012年3月期の連結最終損益が1000億円の赤字になる見通しを示し、国内外のグループ従業員を1万人規模で削減すると発表した。連結子会社であるNECカシオも例外ではない。携帯電話の製造を手がけるNEC埼玉もリストラの対象となる。そんな厳しい状態のなか、NECカシオは海外展開の可能性を模索している。

 「海外の携帯電話会社と商談を進めているが、我々は正攻法で海外展開をしていく。スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)はどれも同じように見られてしまうが、NECカシオが得意とする超薄型、防水でデュアルコアチップを搭載する、ハイエンドのフラッグシップモデルで勝負する」。

 日本国内では超薄型スマホ「MEDIAS」が主力商品となっているが、海外では超薄型技術をベースに、多方面で製品を提案しているという。「薄型で防水の端末が受ける国と受けない国がある。単に薄型の端末にするだけでなく、薄型の技術を生かして大容量バッテリーを搭載することも可能になる。薄型のコアという強さを利用して、多方面の価値を提供していきたい」。

 MWC会場では、薄型端末に加えて、薄型の技術を生かした2画面スマホを展示して、来場者から注目を集めていた。
NECカシオは国内ではNTTドコモ向けにLTE対応スマホを展開している。海外でも積極的にLTEを売り込みたい考えだ。

 「米国や韓国などでは(携帯電話会社が)LTEで競争をしているため導入が広がっている。ただし他国ではトライアル中だったり、サービス開始が年末や来年、来年度だったりとばらつきがある。基本的にはLTEで展開するが、インフラが整っていないところは3G(第3世代携帯電話)でオファーする。今年から来年ぐらいまでは3GとLTEだが、来年はLTEで(一本化)できるのではないか」

 LTEなどの先進技術が求められる一方、海外市場では「コスト」も重要となってくる。海外携帯電話会社からはコストを引き下げたいという要望が強い。このため日本国内の生産に限らず、海外の製造会社を使ったJDM(共同開発製造)を積極的に活用していく。

 NECはiモード機で「折りたたみのN」として絶大な人気を誇り、いまでもNECの端末を使い続けているユーザーが多い。田村氏は「従来型の携帯電話(フィーチャーフォン)には国内で根強い人気があり、ニーズがある限りやり続ける。スマホが全盛とはいえフィーチャーフォンも30%前後の割合で残っていくと思う。新たに開発費をかけることはないが、(国内では)最新機種の要素をうまく活用して長く続けていきたい」と語った。
出典:日経新聞






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最終更新日  March 1, 2012 03:10:48 PM
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