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まんがよみ日記

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カテゴリ:批評
 実家をでるときいろんな本を処分した。

 児童文学なんて最たるものだ。ほとんどがどこかへひきとられていった。文章にしてしまうと簡単だが、「断腸の思い」とはこういうときにつかうのだ。

 ブックオフの登場とマンガの文庫化によって本は買い捨ての時代になった。音楽ソフトだってデジタルデータでやりとりする時代。感傷にすぎないのだけれど。

 なぜかいまだに処分せず実家においてある。それがこの原作本「チョコレート工場の秘密」(ただし田村隆一訳)だ。

 貧しいが素直な主人公がまきこまれるチョコレート王との不思議な体験。めまぐるしくかわる場面。風刺に満ちたキャラクター設定。おどろおどろしい挿絵がまたこの本の世界にあっていて、チョコレートの香りがしてくるようだった。つまり私は原作ファンである。

 監督がT.バートン&主演J.デップと聞けば観るしかないだろう。と期待していたのだが。

 期待を裏切らない出来上がりに大満足。メリーゴーランドのような、あるいはサーカスのようなというのだろうか。一見明るくて裏をかえせばなにかがある見世物小屋のようなおどろおどろしさ。イントロからぎゅうぎゅうにつまったケレン味に涙が。

 なんで泣くのかわからないけれど。理屈抜きにすんげえ!という迫力にだと思う、たぶん。

 原作と違うのは(ネタバレにつき注意→)ウォンカさんの家族設定(←原作はない)と、テレビ好きの少年が原作はガンナッツなのがゲーム好きになっているのと、最後のエレベーターのシーン。原作ではエレベーターが突っ込んできてそのまま家族を無理やり拉致って終わるのだ。あとはひょろひょろになったテレビ少年についてウォンカは「プロバスケットボールから契約の話が来るんじゃないの?」という解説を原作ではしていた記憶がある。家族をとりあげることでよりウォンカがなぜここまで工場をつくりあげたかという動機は鮮明になったようだ。それと、さらに深読みするならウォンカ=T.バートンなのではないだろうか?
自分だけの巨大な世界をつくりあげながらどこか危なっかしいという点で。だとすれば家族にこだわるのも納得がいく。


 家族が魅力的(ジジババが可愛い)。児童文学の世界における貧乏の美しさの描写。主人公の可愛さ。ほかのガキたちの可愛くなさかげん。とにかく魅力いっぱい。魅力とは毒である。悪意に満ちた世界と、わずかな奇跡。どっぷり世界にひきこまれてしまった。ところでなんで劇場でチョコ売らないんだ?レベルとしてはゴジバとかじゃないと許さないけれどね。

 余計なことだけど、J.デップが人間離れしててマイケル・ジャクソンみたいだったっていったら怒られるかなあ。(♂)





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最終更新日  2005年09月11日 20時36分08秒



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