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カテゴリ:哲学
あなたが一生懸命やらなくても生きていけるのは、生き物の世界ではとても珍しいことなのよ。ご飯が食べられるようにするのも、自分が敵に食べられないようにするのも、病気にならないようにするのも、すごく難しいのよ。人間がこんなに守られているのは、当たり前だと思ったら違うのよ。
平成18年7月17日産経新聞「話の肖像画」に載っていた長谷川真理子(進化生物学者)氏の台詞である。大学生から意外な質問をされるときの答えとしていうらしい。その質問というのが、 生物はなぜ、子孫を残すことにこだわるのか メスをめぐりオス同士はなぜ闘いに執着するのか などなど。うわー、青いわ。実体験がねえ質問だなこりゃ。 おっさんとなったいまとなってはこんな台詞を聞いたらなに甘いこといってんだわけーの、けっ、とでも言いたくなるがガクセーのときならうっかりどちらも口にだしてしまいそうだ。本人は哲学的な悩みを気取っていても傍目からみればただのモラトリアムだ。あいたたた。 この道はいつか来た道~♪ こういう疑問は贅沢病だ。飢えている地域の人に同じ質問を投げかけたら殴られるだろう。学問の世界で疑問をさえぎる必要はないわけだけれど。「人間」は「日本人」と置き換えたほうがより正確な台詞になるかもしれない。 自分の分野の結論を通じて学生に「伝え」ようとする長谷川氏に好感。(♂) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年07月25日 00時34分22秒
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