776519 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

まんがよみ日記

まんがよみ日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

カレンダー

お気に入りブログ

つららの戯言 つらら さん
こもちくらげ編集日記 夏目京さん
小渡樹(おどたつき… 小渡樹さん

コメント新着

 もんたま@ Re[1]:途中下車(01/14) 大学後輩さん >自身の歩む道こそ正道であ…
 大学後輩@ Re:途中下車(01/14) 自身の歩む道こそ正道であると信じている…

バックナンバー

2024年10月
2024年09月
2024年08月
2024年07月
2024年06月
2024年05月
2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月
2010年02月12日
XML
カテゴリ:批評
クリエーターやアスリートの狂気に痺れる。

出られそうにないW杯のメンバー発表の日も万が一に賭けて準備をしていた三浦カズ。

クロサワのダメ出しに切れ猟銃をもって家周辺をうろついたミフネ。

笑いたくなるような真剣さに感動する。一流とは目的のためとあらば簡単にリミッターをとばせるひとのことをいうのだろう。無理とは自分からはいわない誇りの高さをいうのだろう。

凡人はそこまで思い込めない。己を信じることができない。だから笑うしかないのだ。

 敬意と羨望と少々の揶揄。

昭和が生んだ映画界のスターを追った本書。

 はたして破天荒なエピソードがテンコ盛りだ。予算も、スケジュールも、脚本も頭になく。俳優としての創作への衝動と妥協なき真剣さだけがある。すべてを注ぎ込み、神が降りるのを待つ暴走の日々。

 刹那的な快楽ではない。やりたいことが型に収まりきらないからこそ、摩擦、衝突を繰り返す。熱に煽られて、映画をみたくなる。

 見逃してはならないのは演技論と演出論だ。自分だけ目立てばいいという往年のスター演技ではない。説明するような仕掛けを嫌い、抑制を好む。リアリズムだけではない。口だてからはじまる夢の世界。一方でプロレスのように身を削るような殺陣。熱気に満ちた現場が目に浮かぶようだ。

破壊と創造。理想を持ち続ける姿勢。

あらゆる役者必読の書。山崎努「俳優のノート」(文春文庫)と並ぶ課題図書。

いい役者は作家性を帯びてくるのか。脚本家に血を吐くようなプレッシャーを与えたという松田優作を思い出した。(♂)

 





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010年02月18日 01時15分59秒



© Rakuten Group, Inc.
X