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カテゴリ:家庭
「今年度の中学入試で多くつかわれた」という帯の文句に惹かれて購入。入試につかわれたならいい文章に違いない、という判断(偏見?)によるものだ。
もっとも、「大学受験のための小説講義」という本には「大学の先生はろくな本も読まず教養がないから『天声人語』を問題につかいたがる(!)」という一節があった気がする。ネタ半分だとしても中学高校がそうでないと誰がいえようか。 昭和40年代の小学生がヒーローになるべく不発弾を探しにいく物語。 いけすかない転校生。うるさい女子。怖い上級生。あたりをうろつく頭のトんでるおばさん。 かつてどこにでもあった風景。少しずつみえてくる大人の事情。 「昭和50年代の子供」だった私にもリアルであった。 導入部を大人になった主人公の回想にしているのはつけたし感が否めない。ただ、「三丁目の夕日」のように昭和へのノスタルジーと思い入れはない距離感をとることには成功しているのではないか。 意味がない馬鹿ないたずら。強がり。いつの世ま変わらないただしく小学生ダンスィな姿が描かれる。 「昔はよかった」という要素が少ないだけ今の子供に受け入れられる小説かもしれない。 それにしても女の子より男の子のほうが主人公になることが多いのはなぜだろう。成長の遅さのせいか。(♂) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年05月22日 07時35分29秒
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