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カテゴリ:家庭
ひきこもりのおっさんが、姉の死亡通知を受け取り自転車で旅に出る。
アメリカ文学の王道をいく展開である。 救いのない日常。現実から目をそらす日々。つぎからつぎにふりかかる災難。 過去と現在をいったりきたりしつつ、自転車はすすむ。 カタルシス物というにはあまりに重い。ベッタリとこびりついた思い出したくない日々の振り返り。年をとればそれなりに美しくなるのだろうが、人を猫背にさせる記憶がひたすら苦い。 救いになるのはかつての幼馴染との電話である。 ただの小説ではなく、シナリオ形式が入ってきたりと実験的な面がある。 佐藤多佳子がほめまくっていて買ったのだが、個人的にはそれほど共感はしなかった。風景描写は巧みだけれど。(♂) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年10月15日 01時19分33秒
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