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カテゴリ:批評
伊賀国をめぐる、伊賀者と織田の次男との攻防、そしてその人間模様。
伊賀者が徹底的に超人(というより怪人)に描かれていて格闘シーンがぶっとんでいてよかった。金に汚く、策謀と殺戮を好む存在が跳梁跋扈するさまは時代小説とは思えない(山田風太郎という偉大な先人はいるが)。映画化されるときは(間違いなくされるだろう)SFXつかいまくりの、妖怪のようにつくってほしい。タランティーノの映画のごとく画面上にごろごろ死体が転がることになるのだろう。 「のぼうの城」に較べるとキャラクターがばらついたイメージがあるが、どう転がっていくかわからない展開は楽しめた。 単純に金だけ、義だけではないところがまた読んでいて爽快だ。どれだけ欲望に忠実でも許せる不思議な作品である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年03月03日 00時04分41秒
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