|
カテゴリ:批評
女癖の悪い大学教授の男。その周囲の人間模様を描いた連作集。
どろどろとしたどす黒い感情とそれを抑え込もうとする緊張感。混沌と静寂、狂気と冷静。 恋愛を描いているはずなのに恋愛にはみえない。でも確かにヒトが描かれている文章にひきこまれた。たとえば桐野夏生にはついていけない私でさえもささくれだった感情を拾っていくようなこういう小説には惹かれる。怖いものみたさと、悪意に満ちた世界の一筋の光に揺さぶられるのだ。 出版社(編集)との相性というのがあるとすれば、新潮社で書く三浦しをんはいい(自分が好きな作家のひとりである浅田次郎は新潮ではダメな気がする)。まったくの個人的な感想だが。作家の扱いかたの違いかしらん?(♂) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年02月20日 23時20分36秒
[批評] カテゴリの最新記事
|