お互い歳をとりましたね
ふと、情熱に溢れていた若い時代を想い、傍を見れば老猫の姿。
「色々あったよねぇ、、、」と話しかける。
老猫の名前はサブ。
とある会社の敷地内で保護して以降、20年余りを共にしてきた言わば「同士」である。
人生の岐路に出会う度、猫たちは私の側に居て原動力となり、また支えられた事も数々あった。
かく言う私が今、こうして生かされているのは彼らあっての事で、全く彼らには感謝しかないのだ。
私の髪に白髪が目立つ様になると同時期に、サブの黒い毛並みにも白髪が増えた。
「お揃いだね。」とサブに話しかけると、そうだね、と頷いているかのような彼の表情に愛しさを感じた。