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1969年7月2日、ポールはいつものように、メンバーの中で最初にアビー・ロードのスタジオに現れ、他のメンバーが来る前に23秒の曲「ハー・マジェスティ」を素早く、3テイクだけで録音してしまった。
この曲は、当初LPの「ミーン・ミスター・マスタード」と「ポリシーン・パン」の間に入れる予定だったが、7月31日に下編集が行われた際、ポールが考えを変えた。セカンド・エンジニアのジョン・クーランダーによると、 「私たちは曲をオーヴァーラップさせるためのリミックスやクロスフェイドをすべて終えていた。ポールもそこにいて初めて通しでテープを聴いた。そのとき彼が言ったんだ。『ハー・マジェスティはよくないなあ。捨ててくれよ』とね。 そこで私がカットしたんだが、なぜだか最後の音が残ってしまった。でも彼は『いいよ、下編集だから、どうってことない』と言ってくれた。つまり、ラフ・ミックスにすぎないんだから、きちんと編集する必要はないってね・・・・・。私は何のテープでも捨ててしまうなと言われていたから、彼がいなくなった後でそれを床から拾い上げ、頭に20秒の赤いリーダーテープをつけて編集テープのお尻にくっつけた。 で、次の日に、アップルでマルコム・デイヴィズがプレイバック用のラッカー盤をカットしていたんだが、私が箱の上に「ハー・マジェスティ」は不要と書いていたのに、彼もやっぱり『うーん、何であろうと捨てるなと言われているし、最後にくっつけておこう』ということになったのさ。 私が思うに、ポールもそれを聞いて、最後にくっついた「ハー・マジェスティ」が気に入ったんだろう。・・・・・結局、「ハー・マジェスティ」をリミックスすることはなかった。あのミックスが、そのまま完成したLPにも収録されたんだ。そんなわけで「ハー・マジェスティ」には曲の終わりのギター・コードがない。つまりそのコードは、レコードでは聞こえないけれど「ポリシーン・パン」の前に入っていて、また「ハー・マジェスティ」の直前に入っている耳障りなエレクトリック・ギターのコードは、もともと「ミーン・ミスター・マスタード」の最後の音なんだよ」だそうです。 「ハー・マジェスティ」のタイトルは当初LPのジャケットに記載されていなかったそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年07月02日 22時14分46秒
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