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カテゴリ:工作
イギリスのパブで食事をするとき、必ず注文していたのが「ステーキアンキドニーパイ」だ。独特の匂いと噛み心地のする牛の腎臓とロースの切れっ端のシチューがパイの中に入っている。イギリスを離れる前にヒースロー空港のレストランでも食べたりする。陶器の器にパイで蓋をした形態のものと、ミートパイやアップルパイのように、パイの中にシチューが入っている形態のものがあった。前者のほうが食べやすいし好きだった。
日本では全く売っていないし、牛の腎臓を手に入れるのは大変だ。手に入っても牛の腎臓を一個など食べきれない。これを食べるためにイギリスに行くのもちょっと。 先週、夕食にスナギモの料理を作っていたとき、スナギモは腎臓と食感が似ていることに気づいた。そこで今日、腎臓の代わりにスナギモを使ってステーキアンドキドニーパイもどきを作ってみた。 安いオーストラリアビーフのロース、ステーキ用一枚とスナギモ1パックを買ってくる。スナギモは堅い腱膜を包丁で削ぎとり、5ミリ角くらいに切る。牛ロースは1cm角くらいに切る。玉ねぎを粗めのみじん切りに、生シイタケをスライスにする。玉ねぎは小さめのものを1個、シイタケはスライスして玉ねぎと同じ体積くらい使った。 ビニール袋にスナギモと牛ロースと小麦粉大さじ1杯、塩コショウ適当を入れ、口を縛って振ってまぶす。フライパンにバター大さじ3杯くらい入れ、スナギモとロースを炒める。火が通ったらボウルに取り出し、そのままのフライパンで玉ねぎとシイタケを炒める。これもボウルに取り出す。フライパンに水1カップと白ワイン適当を入れフライパンに残った肉のカスなどを掃除しながら沸騰させ、アルコール分を飛ばす。これもボウルに入れ、塩コショウ、オレガノ、パセリなどを入れる。ここで塩加減を味見した。 人数分の円筒形の陶器にこれを分ける。冷凍のパイシートを室温に20分ほど戻し、小麦粉を振って麺棒で少し伸ばし、陶器の口をカバーできる大きさにする。卵を溶かしたものを刷毛で陶器の口周囲に塗り、パイシートをかぶせ、しっかり蓋をする。オーブンを予熱し200度で20分焼けば出来上がり。 まさに、イギリスで食べた懐かしい味が再現できた。牛ロースが1パック250g、スナギモが200gくらいだったがちょうど4人分できた。中身は肉だらけという感じだ。腎臓だと尿のアンモニアの匂いがあり、好きな人間には魅力的だが、かみさんも含め日本女性はまず拒絶するだろうから、スナギモで作ったほうが平和だろう。 ステーキアンキドニーパイのレシピは西川治氏の「MOTSU madness 男の料理・内蔵」という本から取った。この本に出ている料理はずいぶんたくさん作ってきた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.04.29 20:45:21
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