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カテゴリ:乗り物
ピアニストのマウリツィオ・ポリーニが亡くなった。私も子供の頃彼のショパンのエチュードのLPレコードを聴いて強烈な刺激を受けてファンになった一人だ。東京でソロのリサイタルも聴いた。
彼の死を受けた百田氏のYouTubeで、百田氏は「18歳のポリーニはショパンコンクールに参加するためにミラノの自宅からワルシャワまでスポーツカーを運転して往復した」と述べている。残念ながら何というスポーツカーであったのか百田氏は述べていないし、今、ちょっと検索してみたがわからない。ご存知の方がおいででしたら教えて下さい。 カミさんがこの話を先に知って「ポリーニって金持ちのボンボンだったのね」と感想をもらした。確かに金持ちの息子だったし、だからこそスポーツカーに乗れたのは間違いない。しかし、スポーツカー乗りである私にはその気持がよくわかる。これから大事なコンクールに向かう、というときに乗り換えや雑多な人の人混みが必須な列車や飛行機などを使いたくない。一人で気に入ったスポーツカーに閉じこもって移動するほうが精神を良好に保つのにプラスであることは間違いない。車の中なら大声で歌っても良いので暗譜しているレパートリーの細部を歌って吟味することもできる。私も一人でスポーツカーに乗っているとき、よく独り言を言って思考を整理する。 大学で研究者をやっていたころ、良いアイディアは一人で散歩しているときとスポーツカーで通勤しているときに浮かんだ。普通の車(フィットを運転中ではよろしくない)では不思議と浮かばない。スポーツカーは良い楽器と同じで、こちらの要求に対して気持ち良い反応が返ってくる。それが大事なのだ。18歳のポリーニはそれをよく知っていたに違いない。 それにしても1960年にポリーニが乗っていたのは何だったのだろうか?ミラノといえばアルファロメオだから「アルファロメオ・ジュリエッタ・スパイダー」が思い浮かぶ。スパイダー(簡素で蜘蛛の巣のような幌骨のついたオープンモデル)ではなくスプリント(スチール製の屋根がついたクーペモデル)かもしれない。でも、ポリーニのイメージにはやや合わない。ポルシエ365のような気もする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.03.29 08:03:33
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