小学生の頃から宇宙開発には興味を持っていた。小学生向きのガガーリンの伝記などを読んだものだ。「ザ・ライトスタッフ」(ジェミニ計画の話)は映画化される前に翻訳で読んだ。アポロ計画も映画(アプロ13号)だけでなく本で勉強した。だが、それ以後のスペースシャトル、国際宇宙ステーションといった話から良い文献に巡り合わず、断片的な知識しか得られなかった。そういう状況の中でこの本が出た。
すぐに木更津市の図書館にリクエストして買ってもらった。まだ三分の二くらいしか読んでいないが、これは買うべき本だと思い、楽天ブックスから購入することにした。紙と電子書籍の両方が出ている(同じ価格)をが、今回は珍しく紙の方を注文した。
著者の松浦晋也氏はずいぶん昔から宇宙関係の記事を専門にするジャーナリストだ。「はやぶさ」関係の著作も多い。日経ビジネス電子版にコラムを持っていて、なかなか面白い。宇宙関係のことに関して、日本ではこの人が一番信頼できるだろう。
現代の宇宙開発ではイーロン・マスクのスペースXは中心的な存在になっている。このスペースXについてはイーロン・マスクの伝記では理解が難しい。おそらく伝記作家が宇宙を知らないのだろう。このスペースXの発展の経緯はこの松浦晋也氏の本で詳しく解説されており、初めて全貌がわかった。いま、第3章「イーロン・マスク、宇宙事業を変革する異端児」の章を読み終わったところだ。