黒い森&アルザスの旅 最終回
銀山を見学した後、黒い森の景色を見納めると、刻一刻とフライブルクを去る時が近づいてきました。これからぽんカノの知り合いのお宅にお邪魔をし、夕食をご一緒させていただくことになっています。しかし、銀山の探検によって、衣服は泥まみれ。こんな服装で、お邪魔するのは失礼なので、ホテルに戻って着替えることにしました。市内から少し離れた場所に、素晴らしい日本庭園があります。実は、この庭園は愛媛県の松山市から贈られたもので、1988年にフライブルクと姉妹都市を結んだ故に、ここに造園されたのです。ドイツの各所で和風庭園もどきを見て来ましたが、ここで見た庭が最も本格的で規模も大きかったです。 中央駅の近くの教会 松山市から贈られた日本庭園さて、この庭園の近くにあるお宅にお邪魔をすると、庭には美しいバラが育っていました。そして玄関前から窓越しに台所を見ると、夫婦仲良く料理をしていらっしゃいました。ちなみに、僕が台所に立つと、ぽんカノにつまみ出されます・・・(恐)。玄関を開けてもらい、中へお邪魔すると、パエリアの良い香りが漂っていました。ドイツではパエリアにウサギの肉を入れることがあるのですが、ぽんカノが嫌がって食べないので、その代わりに鶏肉が入っていました。 ほんのわずかな間だけでしたが、楽しい一時をご夫婦と一緒に過ごさせていただきました。帰り際に、庭に咲いていた一輪のバラの花を、ぽんカノにプレゼントされ、お別れしました。約600キロ離れた遠い町へ戻ります。フライブルク中央駅、時刻は00:14。定刻どおり夜行列車が発車。駅を出ると、町の灯が遠くなり、やがて暗い黒い森を列車は抜けて行きます。長かった旅もこれで終り、バラの花を見ながら楽しかった旅を回想するのでした。 夜行列車で眠るぽんカノ 一輪のバラ黒い森&アルザスの旅日記はこれで最終回となりました。長い間、ご愛読いただきありがとうございました。このブログで紹介した名所はほんの一部に過ぎません。広大な黒い森&アルザスを余すところなく巡るには、1週間と言う時間では少なすぎます。最後に、この旅の計画を立ててくれたぽんカノと、お世話になったご夫婦に感謝します。