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カテゴリ:その他日常
去年、初めて仕留めた鹿の角が、ほったらかしだったので、きれいにしようと思って、庭に炭火コンロを持ち出して、大鍋で角を煮てたのが事の発端。
鹿の角が一段落したところで、炭火を息子のK助に解放。 落ち葉やら木の枝なんぞをぶちこんで遊んでいる。もちろん、こっちは火傷しないように、片時も目は離さないが、基本的に放任している。 でもせっかく炭を起こしたのだし、 「K助、焼き芋するか?」 「するぅっ!」 アルミホイルにサツマイモやらジャガイモやらをくるんで準備していたら、K助は、家の前を通り過ぎるご近所さんに、「K助、火遊びしてるんだよ! ○○君も火遊びしよ!」 こうして、幼稚園が同じクラスの友達が二人拿捕された。 子供が拿捕されると、自然と親もやってくる。 こうして、にわか焼き芋大会の幕が開けた。 なにせ俺は、ここ数年来、イベントで何十人分もの焼き芋を、命かけて焼いてきたキャリアがあるので、焼き芋に掛けては相当の腕前のはず。 いつもの焚き火じゃなくて、炭火で焼いたのは実は初めてなのだが、それでも見事に焼き上げ、チビッ子はサツマイモを頬張ってくれている。 ついでに先日採ったシイの実もやいたら、みんな初めてらしく、豆だの栗だの言いながら、旨そうに必死で食ってくれている。(シイの実を知らないのである) オヤジ衆(といっても俺よりもみんな若いが)は、ホクホクのジャガイモに塩を振り、バターを塗ってハフハフ、そしてビールをグビリ。 俺にとっては日常なのだが、うち以外のブルジョアなご家庭にとっては、焼き芋なんて庶民の食い物は珍しいらしく、旨い旨いと喜んでくださる。 ついでに、鍋に入れたままの鹿の角を見て、「な、なんじゃ、これ?」と、腰を抜かしていた。 と言いつつも、甘いジャガイモより、サツマイモの方がビールに合うなあ、と、夕日の当たるみんなの顔は、ほんのりピンクに染まっている。 うちの芋の在庫を食い尽くしたので、誰かが自分んちの芋を追加。 そして「もしよかったら、みんなの今晩のおかずを持ち寄ってうちで食べない?」と俺。 即座に奥様方は自宅に散り、おかずを作って再びうちに参上。 奥様方にとっては想定外の突然のことなので、はた迷惑な話かもしれんけど、結構こういう行き当たりばったりな小宴会は、俺は嫌いじゃない。 気が付けば、食い切れんばかりのおかずがならんでの宴会となっていた。 これぞまさしく、清く正しい秋の夕暮れの一時なのである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年11月04日 23時10分20秒
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