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麦むぎ通信

麦むぎ通信

◎国産小麦を使う4つの理由

ちょっとマジメな話になりますが・・・

麦むぎ工房のパンとお菓子はすべて国内産の小麦で作られています。よくある「国内産小麦『使用』」といった宣伝のための売り言葉ではなく「100%国内産小麦」だけで作っています。

よくお客さまから国内産小麦を使う理由を尋ねられるのですが、短い時間ではなかなかすべてご説明できないので、ココにまとめて書いておこうと思います。

◎国内産小麦を使う理由その1・・・単純ですが「すごく美味しい」から。

やはり新鮮な小麦はパンを作ってもお菓子を作っても美味しいです。お米と一緒です。塩分や糖分を控えて作ると、なおさら美味しさが際立ちます。

◎国内産小麦を使う理由その2・・・日本人基準で作られているので「安全で食べた人の健康を守れる」から。

自分たちの目の届く場所で栽培され、製粉、直送されたものを使うことで様々な危険を回避できます。信念を持って良い仕事をされている国内の農家さんや製粉所はまだまだあります。お互いの信頼関係をもってすれば安全なパンやお菓子をお届けできるはずと考えています。

また外国産の小麦を海外から船で運ぶために行う収穫後の燻蒸消毒処理(いわゆるポストハーベスト問題=残留農薬問題のもとになる行為)なども国内産小麦を使えば回避できます。

◎国内産小麦を使う理由その3・・・環境のことを考えると「とてもエコだから」。

外国産の小麦は船や飛行機を使ってかなり遠くから(主にアメリカ、カナダ、オーストラリアから)長い時間をかけて運ばれてきます。使われる燃料のCO2排出量やフードマイルのことなんて考えたらとんでもないことです(レジ袋何袋分になるのやら・・・)。環境のことを考えると出来る限り近くで穫れたものを使うのが(もし可能なら地産地消が)一番だと思っています。

◎国内産小麦を使う理由その4・・・結果として「日本の農業を守ることができる」かも知れないから。

手もとの資料によると2006年度の小麦自給率は14.1%とかなり低め。そのうちパン用の自給率はわずか1%未満だそうです(調べてみてびっくりしました)。自給率が低い原因は価格差。国内産の小麦が外国産の小麦に比べて高値で売れない→なので作らないという図式。これは当店だけでどうにかなる問題ではありませんが、少しずつでも国内産小麦の消費量を増やすことで、小麦を作ってくださる国内の農家さんの生活が楽になり、だんだんと生産者さんも増えて、そのうち価格も下がるかも知れません。

もし読者さんが普段の生活の中で小麦製品を購入する機会があったら、国内産小麦使用のものを選んでみてください。美味しいのと同時に、上記の理由で安全や健康、環境、国内農業に配慮することが出来ると思います(エコバッグを持つのと同じ発想です・・・別に当店のパンを買ってくださいといった小さな話ではありませんので、念のため~)。

一般的なパン屋さんでは価格面(高価格であること)と作業効率面(扱いが難しい)という理由で国内産小麦が敬遠されていますが、美味しいですし、もっと主素材として使うお店が増えたら良いなあ~と思っています。あわせて余計な添加物を排除して天然酵母で発酵させれば、カラダにも良いパンができますですよ。

というわけで「味」「安全性」「環境」「農業」そして「無理なく自分の出来る範囲で」をいろいろ考えた結果、麦むぎ工房では国内産小麦を100%使ってパンを作っています。


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