ゲゲゲのブログ
前々からあまり意味の無い賞だと思っていたが、今回の内容を見て、さらにその感を強くした。他でもない、『ユーキャン新語・流行語大賞』のことだ。今年の大賞は「ゲゲゲの○○○」。もちろん大ヒットしたドラマ『ゲゲゲの女房』から来ていることは誰でも分かるが、別にドラマがヒットしたからと言って、それが流行語になったという実感はまるで無い。どういう風に使うんだろう? 夕食のおかずが自分の嫌いなものだったときに発する「わぁ、ゲゲゲのおかずだな~」。 キャバクラに行ったときに、たまたまお目当ての子が別の客についていて、 代わりに来た女の子に向かって「わお、ゲゲゲの娘!」。 最悪の通知表を持って帰ってきた我が子を叱るときに、 「オマエはゲゲゲ(下下下)の成績だなぁ」。.....などという使い方をするはずもなく、要はドラマのヒットを持ち上げただけに過ぎない。所詮は「新語」とか「流行語」という概念を深く掘り下げるものではなく、単なるイベントとして騒いでいるだけ、と言われても仕方ないだろう。もっともこういうのを選ぶことが、最近はどんどん難しくなっているのも事実だろう。言葉の流行の範囲がセグメント化されて、昔みたいな“全世代的”に通用する言葉というものが、どんどんなくなってきているからだ。実際にノミネートされたものを見ても、私が理解不能のものもある。創成期の理念が通用しなくなってきているとすれば、そろそろこのあたりで賞そのものを見直してもいいのではないか。もっとも、そんなことすら生真面目に考える必要の無いイベントなのかもしれないけど。