NST(栄養サポートチーム)専門療法士の試験勉強法
NST(栄養サポートチーム)専門療法士をご存知ですか?NSTとは Nutrition Support Team = 栄養サポートチーム の略です。NSTは、管理栄養士、医師、看護師、薬剤師、リハビリ、MSWなどの多職種が協力して患者の栄養管理を行い、患者の栄養状態の改善を目標とするチームとなります。そしてNST専門療法士とは、静脈栄養・経腸栄養を用いた臨床栄養学に関する優れた知識と技能を有しているものとされています。私は管理栄養士として病院勤務時代にNST専門療法士の資格を取得し、NSTの一員として勤務していました。以下では、資格取得の条件や勉強方法、当日の会場の雰囲気などをまとめるので、これから受験される方のお役に立てれば幸いです。※私が受験したのは2022年で、当時の情報をもとにまとめていますので、最新の正確な情報は必ず日本臨床栄養代謝学会のホームページを必ずご確認ください。資格を取るためには以下の①~⑤を全て満たす必要があります。①受験申請時までに日本臨床栄養代謝学会の会員で、会費を完納している②管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、歯科衛生士、診療放射線技師のいずれかの資格を有すること③②の資格で3年以上、医療・福祉施設で勤務し、栄養サポートに関する業務に従事した経験を有すること④JSPEN学術集会参加(10単位)以上、NST専門療法士受験必須セミナー(10単位)に1回以上参加を必須とし、30単位以上有すること⑤認定教育施設において、合計40時間の実地修練を終了していること⑥上記①~⑤を満たした後、認定試験に合格すること私は2021年からJSPENの学会員に登録して、2022年に受験しました。2021年(10単位)、2022年(10単位)の学術集会に参加し、2022年の受験必須セミナー(10単位)を受講して30単位としました。実地修練は、毎週火曜日に業務を早退し、2時間×20週で40時間終了しました。受験する年の受験申込日までに、単位を集めて実地修練も終わらせるのはかなり厳しいスケジュールとなるため、受験の前の年から計画的に進めることをお勧めします。また、受験申請受付は私の時は7月頃でした。受験申請書、履歴書、国家資格の免許証、臨床実地修練修了証明書、症例報告書、取得単位確認票、学会参加証、必須セミナー終了証などの必要書類を揃えて、期限内に余裕を持って提出しましょう。NST専門療法士 認定試験について私が実際に試験勉強に使用した参考書をご紹介します。①日本臨床栄養代謝学会JSPENテキストブック日本臨床栄養代謝学会 JSPENテキストブック [ 一般社団法人日本臨床栄養代謝学会 ]私はこの本を大事だと思うところにマーカーで線を引いて、試験までに3回読み込みました。NST専門療法士に必要な知識がまとまっており、しっかり理解しておくと試験は難しくないと思います。②NST専門療法士認定試験 過去問題集Ⅰ一般社団法人日本静脈経腸栄養学会NST専門療法士認定試験過去問題集(1) [ 日本静脈経腸栄養学会 ]過去問66問とその解説が載っています。私はこれも3週やりました。ノートに解説をまとめながら勉強するのがおすすめです。実際の試験でも、この過去問と似たような問題が多かったように感じるため、全問正解できるようになるまで勉強すれば、安心して本番の試験に臨めると思います。③日本静脈経腸栄養学会認定試験 基本問題集日本静脈経腸栄養学会認定試験基本問題集[本/雑誌] (単行本・ムック) / 日本静脈経腸栄養学会認定委員会/編集こちらも②と同様で過去問62問とその解説が載っています。②と同様の勉強方法で取り組みました。④NST専門療法士受験必須セミナーの受講テキスト受験必須セミナーというだけあり、必要な知識がまとまっているため、試験前に復習しておくことをおすすめします。⑤静脈経腸栄養ガイドライン静脈経腸栄養ガイドライン第3版 静脈・経腸栄養を適正に実施するためのガイドライン [ 日本静脈経腸栄養学会 ]例)感染防止のためには鎖骨下静脈穿刺を第一選択とする→推奨度ランク付け:AⅡといったように、ガイドラインとその推奨度ランク、解説がまとまっています。普段の業務でも使いやすいので、一度読んでおくのをおすすめします。私は①を試験の10ヵ月前から読み込みはじめ、試験の3か月前から②~⑤を集中して勉強しました。自分の実力を把握するために、最初に②③を時間を計って解いてみるのがおすすめです。楽天ROOMのコレクションにも以上のテキストをまとめてます。https://room.rakuten.co.jp/room_murasaki0414/items試験について試験会場:京都国際会館試験時間:2時間試験内容:80問マークシート私の年は45問が基礎問題、35問が応用問題でした。内容は水溶性ビタミンはどれか?など非常に基礎的な問題から実践的な症例問題など幅広かった印象です。ただ、上記①~④(⑤)をしっかりと勉強しておけば、問題なく解けると思います。私個人の体感としては、②③の過去問題集の解説から多く出題されているように感じました。また、最初の基礎問題が簡単で余裕で解き終わると思いましたが、後半予想以上に応用問題が多かったので結局見直し含めて80分しっかりかかりました。また試験は13時からだったのですが、試験開始15分前までは飲食可だったので、余裕を持って会場入りして着席してから購入しておいた昼食をとると良いかと思います。私の周りでも、同じように席でおにぎりなどを食べている方がちらほらいました。私はかなり時間に余裕を持って行きましたが、会場が開く前だったので、開くまでは外で立ちながら参考書を読んでいました。同じような方たちも結構いましたが、みなさん②の問題集を読んでいる方が多かったです。服装は本当に普段通りの私服で問題ないですが、10月の京都は肌寒いので早めに行く方は暖かいコートを着ていくことをおすすめします。また、女子トイレは非常に混みます!ものすごい行列で、結局試験前に入れなかった方がたくさんいたので、早めに済ませておくことをおすすめします。これを読んで受験された方が無事に合格できますように。このブログは楽天アフィリエイトを含んでいます。