カテゴリ:仕事
最近、うちのお荷物デイヴにはいろいろ優しくしてやっている。
3年前なら考えられない自分自身の進歩だと思う。 3年前の今頃(というか、まる3年は来月だが)に、ヤツはいきなり横からはいってきた。 1人でヤル気満々で「これから毎日オマエとオレでこういう作業を始めるぞ」とわけのわからない指示を出すが、そのほとんどが、聞いた瞬間 物理的にムリデース としか言えないものばかりだった。 「そんなことはできないよ。やってみたらわかると思うけど」などと言おうものなら「オレがやると言ったことはやるんだ。できないんだったら理由を言え」と頭ごなしに言われ、精神が壊れかけた時期が長く続いた。 (あ、やっぱりあの時、壊れたのかも知れんわ。) ヤツのワイルドピッチ系思いつきに対し「それはやれる」「それはやれない」と即座に答える中で、「やれない」と私が答えるもののウラには、当然その理由がある。 こっちは、それを説明し出すと本が書けるほどの経験と失敗から判断していたのだが、当時の彼が私の話をひと通り聞いたところですぐに理解できるようなことではないのに、説明しろと言う。 めんどくさかったので「じゃ、いいよ、やっても。(やれるもんならね)」と答えた後、実際に彼がそういう作業に手をつけたことは一度もないまま3年が過ぎた。 (できないことを最初から言うな。もっと先に謙虚に勉強しろ。) 今、私がかつての彼の立場になり、彼は一つのご隠居形式で仕事に関わっているのだが、彼が単なるご隠居なのに大きな顔をしていられる後ろには私がいるからだということを、実は彼自身もよくわかっている。 私は私で、この3年間で、彼の「ウケるモード」スイッチと「怒りモード」スイッチの場所をよくよく心得たので「怒りモード」スイッチは押さなくなった。 ひたすらめんどくさいからだ。 それよりも、彼のご隠居パワー(しかし、彼はご隠居とは思っていなくて、より強大な力を持っていると考えている)をいい時に利用し、困った場合には彼を押し上げて「アナタでなくっちゃだめだわね」式に動かすほうが仕事がスムーズに行きやすい。 ちょうど今の話だが、東京の本部と海外の各支部がちょっと揉めている。 私が彼に「こんなにこっちの言うことに東京がぜんぜん聞く耳持たないんじゃ、私がマネージャーなんかやってる意味はないよね。」と言ったもんだから、彼にとっては一大事になった。 彼は絶対に私に辞められては困るのだ。 彼が慌てて、その問題に介入してきて、原因が何かを調べ始めたので、私は自分の信条で「ここは私は絶対に東京に譲る気はない」とあくまでも仕事の中身の話で拘っていたら、彼は私に同意してきた! それだけではなく、東京との間の仲裁役を買って出た上、私が辞めると言わないかびくびくして、いちいち日に何度も「Are you all right?」と聞いてくる。(爆) だいじょうぶだってば。(笑) そう言えば、今年は会社でもいろんなことがあったので、彼が前に「このピークを過ぎたら、日本食をご馳走してやる」と私とひろみさんに言っていたのをひろみさんが思い出し「デイヴ、日本食はいつ連れてってくれるの?『NOBU』(めちゃタカ!自分の金では行けません)だったよねー?」と、「NOBU」だけ勝手にくっつけて言ったら「『NOBU』とは言ってないぞ。ほかのところなら・・・」と彼はうめきながら答えていた。 「でも、まだ9月は忙しいからなぁ」と付け加えたので「10月でいいよ、10月で」と2人で有無を言わせずOKさせてやった。 ま、3年かかったが、とりあえずはデイヴの飼いならしには成功した。 動いてくれるところはおだてまくり、言われて都合の悪いことは聞き流し、必要悪と思って付き合ってやるしかないな。 年寄りはいたわってやらねば。 あ、今日は敬老の日だったのね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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