カテゴリ:仕事
私は自分自身の個人的なことはいつまでもだらだら、もたもたしているたちなのだが、相手のある話だとそういうわけには行かないので、自分以外の人が絡む話の段取りはかなり早くにつけてしまうし、締め切りまでに何度も相手と確認するタイプだ。
(相手にも都合があるし、締め切りの当日になって「アレ、今日が締め切りだけど、できてる?」と言うのは、失礼ではないと思うが、不親切だと思う。) 今週は、来週自分が会社を休んで日本に帰るからという以外にも、自分の仕事の予定が相当たて込んでいて、個々のスタッフの仕事には首をつっこんでいられない状況だということは先週からわかっていた。 うちの会社では、一定以上の期間、勤続している社員が引越しをする時、一日引越しのために休ませてもらえる。 今、なぜかスタッフの引越しが集中しており、みんな公私に忙しい時期を過ごしていることはわかっていた。 この間、スタッフのみかちゃんが「○○日に引越しのお休みをもらいたいんです」と言ってきた時、あーあ、またかと思った。 みかちゃんは仕事自体にはほとんどミスがなく、クライアントからの信頼も厚いのではあるが、時間や予定の配分がどうもうまくなく、彼女はいつもぎりぎりになって何か泣きついてくることが極めて多い。 彼女が休みたいと言った日は、次の週のとある一日で、しかも他のスタッフが休暇を以前から取っていてもともと出勤者も少ない日だった。 会社では、誰がどの日に休む予定か、どの日に人が少ないかが誰でも見られるように一覧になっている。 みかちゃんがこれまで住んでいた場所を引き払うことは前から決まっていて、家探しをしていたのだが、家が見つかってからでも彼女が引越し休みを申請してくるまでにかなり日があったにも関わらず、こう言ってきたのがぎりぎりだった。 しかし、彼女が今の場所を引き払うことのほうが先に決まっていたのだから、それまでに引越しをするのは明らかなのだ。 彼女がこう言ってきた時、私はうんざりしたが、引越しのための休みだから、それを後で取らせることもできずに許可するしかなかった。 あまりにもぎりぎり過ぎて代わりの人の手当てもつかず、彼女が休むことの負担は当然その日に出勤するスタッフが分けて負うことになるが、どうして一歩二歩、先を読んで社会を渡って行ってくれないのかと思ってがっかりした。 私は後でそのことを片腕のひろみさんに、誰もいない時にぼそっと言ったら、ひろみさんもみかちゃんの常々の「泣き入れ」にはほとほと参っていて、やっぱり憤慨していた。 今度、彼女からこういう「ぎりぎり泣き」がはいったら、一回ぴしっと言ってやらなければと思う。 ところが、だ。 今朝、バタバタしていたのが一瞬落ち着いてメールを開けたところ、ひろみさんと同じ「新」片腕のえりこちゃんが、土曜に私宛に「明日、引越し休みをくれ」と言ってきた。 私はえりこちゃんも引っ越すことは知っていた。 しかし、この間、えりこちゃんはこの土曜出勤の代わりにオフだったし、彼女はその日に引越し作業をすると言っていたし、何より、みかちゃんがぎりぎりに休みを申請して、私がその日の采配をどうしようか困っていたのもえりこちゃんは知っていたのだ。 えりこちゃんは、メールに「明日のスタッフの出づらを見て、大丈夫だと思う。遅くなってすみません」と書いてきていた。 私はカチンと来て、彼女に返事を書いた。(彼女とはソコとココの距離だが、これは私は人のマネージメント上、彼女にバッテンをつけた証拠を残す必要がある。) はっきり言って遅いです。 私は、先週の時点で自分の2週間先の予定もみんなに伝えています。 *今週は他の取り込みがあってみんなの相談を受け切れないので、何かあったらそれまでに相談してほしいこと *来週になったら相談は全部ひろみさんとえりこさんにしてほしいということ *私自身が10月の第2週は休むということ 以上を早めの段取りでみんなに伝えたのは、みんなにも段取りがあると思うからであって、マネージャーだから好きなようにしていいというのではないと考えるからです。 具合が悪くなって、当日の朝になってどうしても来られないという状況ももちろんありますが、そういう急な休みと今回の休みの申請は同じではありません。 昇進してチームを監督する立場になっていながら、明日の出づらを見て大丈夫だと思うから休ませてほしいと今頃言ってくるなんてもってのほか。 今後、他のスタッフのこういう申請をあなたが断る場合に「スーパーバイザーはよくても私はダメなんですか?」と言われたら、示しがつかないということはわかりますか? 事情が事情だから、私も今回は許可します。 同じことはぐだぐだと何度も言わないので、今後はもっと回りを見回して、必ず先を読んで行動するようにして下さい。 と書いた。 ちょっと厳しいかなとは思ったが、やっぱり昇進するということには責任が伴うということは今のうちにどうしても理解してもらいたかった。 ルールから大きくはずれない以上、私はこれまでにどのスタッフからのいろいろな「お願い」はできる限り、希望を聞く努力はしているし、誰かが借りを作ったら、他のスタッフにそれを必ず返すようにさせているつもりだ。 えりこちゃんはちょっとショックだったようで「ちゃとさんの言っていることはもっともだと思うので、明日は普通通り出勤します」と書いてきた。 しばらくして彼女の席に行き「引越しはせなあかんのやろ?心配せんでもええから休み。」と彼女に言った。 彼女は「すみませんでした。これから気をつけます」と言い、その話は終わりにした。 家でダンナにそれを話したところ「えりこちゃん、怖かっただろうなぁ」と言って笑っていた。 それはそうかも知れない。 しかし、やっぱり自分の足元から厳しくしないと、回りの信頼にも答えられないとも思うのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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