カテゴリ:仕事
デイヴから久々にメールが来た。
寂しいらしい。うぷぷ。 前の会社での課の閉鎖すったもんだのあげく、旧同僚のひろみさん以下、実働部隊のスタッフは土壇場になって続投が決まり、今もみんなそのまま働いているのだが、デイヴははっきり言えば非実働部隊。(笑) まあ、決して彼に責任があったわけではないが、彼もチームから立ち退くと同時に、新たに設置された部門の主に納まり、ビルの中でも違うフロアに一人引っ越してこれまでとはまったく違う仕事をすることになっていた。 新たに設置された部門の「主」とは言うものの、いわば彼が一人で切り盛りするだけのことでチームがあるわけではない。 以前のように「会社妻」などと、ぜんぜんうれしくもない名前で呼ばれてしまっていた私やその他の人たちに簡単に「おーい、あの資料どこにあったっけ」などと他力本願でささっと自分のほしい資料を頼むこともできないのだ。 なので、ひろみさんの話によると「デイヴは退屈になったり行き詰ったりするとすぐに『どうだ、その後?』なんて言いながらウチをのぞきに来るんだよね」ということである。 そして、それに飽き足らなくなったのか、デイヴはたまたま新聞で見つけたある記事から「『ちゃとがひょっとしてその件に巻き込まれているんじゃないか』と心配になった」らしく、ご機嫌うかがいをかねてメールを出してきたような次第だ。 それで、心配してくれた新聞の件は私には直接は関係なかったこと、必要に迫られて先日3日間だけ日本に行ってきたことなんかを返信しておいたのだが、デイヴはデイヴで、私の新しい会社の内情は結構知っているし、私が日本に行かなければいけなくなった元の問題もだいたい察しがつくと見えて「そりゃあ山村さんもちゃとに頼るのは正解だったと思う」なんて返事がまたすぐにきた。 「他のみんなはどうしてる?今月の後半にでもみんなで同窓会でもしないか?」なんてことが書いてあり、エラそうにしているわりに寂しがりの側面はきっちり出している。(笑) 私以外の3人が行くかどうかまでは責任が持てないが、私自身は別にイヤだとも思ってもいないし、まあ今だからではあるが、同じ激流を通ってきた立場としてはたまに彼に優しい言葉の一つもかけておいてやってもいいかという気はある。 すると偶然この時期に、以前の会社での日本の本部長兼ソウルメイトのミスター黒田からも「どうしてる?」というメールが届く。 ちょっとー黒田さん、どうしてる、じゃないですよ。 私は東京にいた時、できたら会いたいなと思って携帯に何度か電話してみていたのだが、いずれも空振りで会うことができなかっただけなのだ。 もちろん事前に「行きますからね」と言っておいてもよかったのだが、私と黒田さんが事前に会うということが何かで露見すると、これはあくまでも個人的なつながりで会いたいと思うだけなのに、よからぬ噂になっては困る。 黒田さんとも、仕事の場としては離れてしまったわけだが、彼と私はどっちも「別会社」なんていうような小さなビジョンで生きているわけではないので、会ったら会っただけ話はあるという間柄だ。 週末にでもゆっくり返事を書くことにする。 そして、日記に書いたばかりのアメリカの旧同僚の大崎さんからもメールが来る。 なんでこんな時に旧同僚が揃い踏みして連絡してくるねん、とタイミングの一致に苦笑するが、彼女も「いまだかつてない苦境」で苦労しているらしく、同じ目線でモノを見ていた人がいなくなったことをつくづく寂しいと思う、と書いてある。 この揃い踏みは前の会社に魂胆があって、また私を古いところへ絡め取る算段の始まりじゃないだろうな、という考えがちらっとよぎる。 いやいや、そんなことはない。 私がそんなに簡単に宗旨替えするタマじゃないことをよく知っているのは、誰あろうこの3人だ。 この3人のことをそれぞれの位置づけで懐かしいと思うことはあるけれども、その気持ちは、この3人とそれぞれ現役のパートナー同士だった頃のものとは違う。 とは言うものの、業種自体が若干特異なものであるだけに、あれからのお互いの立場での苦労というのも見なくてもわかる。 とりあえず手近なところですぐに会えるのはデイヴだけなのだが、数ヶ月経った今の時期ぐらいがいちばん「あの人、どうしてるかなぁ」という気持ちにさせられる頃なのではないかと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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