リスのラタトスク

ROOTS

ルーツ

第5話『自由への賭け』
◆STAFF◆

製作総指揮：デビット・L・ウォルバー
原作：アレックス・ヘイリー
監督：デビット・L・グリーン　他
音楽：クィンシー・ジョーンズ　他

◆CAST◆

チャック・コナーズ
ベン・ベーリン
オリビア・コール
サンディ・ダンガン

1977　米


◆おはなし◆

ジョージは実力のある闘鶏師となり“チキン・ジョージ”と呼ばれてた。

ある日、モーアの旦那の賭けの借金の返済の為に、『年期が明けたら自由の身になる』という、
条件でイギリスへ調教師として年期奉公に渡る。

１７年後、アメリカに戻ったチキン・ジョージ。

モーア農場は経営難の為、黒人ごと人手に渡りマーティン農場となっていた。

母・キジィは鬼籍に入ったものの、
妻・マチルダ、逞しく成長した息子トムや家族たちの歓迎を受ける。

しかし、マーティン農場のあるこの州では、
“例え自由黒人でもこの地に60日間留まれば奴隷となる。”
という、不条理な法律がある為、チキン・ジョージはこの地を離れるのだった。

こうしてクンタ・キンテの孫・ジョージは、自由を手に入れた最初の彼の子孫となった。

そして、南北戦争が始まった。

◆感想◆

ばぁさんになったキジィが、ばぁさんになったアンお嬢様に偶然にも再会した時、
アン元お嬢さんに飲ませる水に唾を入れるエピソードが強烈すぎる。

当時のお互いの事情を話し合う事もなく、
意地を張り合ったままで…他にやりようがなかったんだろうかと思う。

やっぱりキジィが絡むエピソードは後味が悪いのが多いと感じる。

それに比べてチキン・ジョージィのエピソードは清々しい。

家族を置いて自由になるのを躊躇するチキン・ジョージに言った妻・マチルダの台詞が感動的。

“私の夫は自由なのよ。奴隷の女房に戻るなんてまっぴらだわ”


第5話はバージニア州ハンプトン郡のナット・ターナー率いる黒人の反乱から南北戦争の勃発など、
白人と黒人の関係に変化が始まる。

トム一家とノースキャロライナから流れて来た貧困白人オールド・ジョージ夫婦との交流で、
白人と黒人の間にも友情を育む事ができる事。

そして、妻・アイリーンが南部軍の脱走兵ジェミーに辱めを受けようとした時、
トムは白人の手から彼女を守る。

今まで白人に愛する人を蹂躙されても黙って耐える事しかできなかった黒人が、
ようやく白人に立ち向かうようになったのだ。





宇治金時電影館
INDEX
TOP