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カテゴリ:讀書録
日本庭園が好きで 本書で紹介されている平等院など 京都のお庭も何箇所か訪ねていますが まだ訪れていない名庭もたくさん残っているので また庭園めぐりに行きたいと思っています そんな折に書店で見つけたのが本書でした 本は可能な限り事前情報なしで読みたいので 本書も ジャケ買いならぬ 書名買いでした なので 京都の名庭の美しさの解説のような 観光ガイド的なものを想像していたのですが これがまったくの大ハズレ しかし そこで想像もしていなかったお宝に出会ってしまいました 事前情報なしの書名買いでは しばしばこういうことがあるので やめられないのです もちろん 寺社仏閣とその庭園の美しさについての解説も多少はあるのですが 著者の視点は それらの庭園が造られた背景に向けられています それは 仏教に基づく平安貴族たちの死生観であり 権力を失いつつあった足利将軍達の 無念の思いであったり 本書で紹介されている 技術者集団の出自だったかもしれないという 豊臣秀吉の庭園へのこだわりであったり 豊臣家と徳川家の 徹底的な対立構造であったり 豊臣家滅亡後も その影響を恐れていたとしか思えない 徳川幕府の恐怖であったり 徳川幕府の朝廷への締め付けであったり とにかく 美しい庭園の姿の向うには 怨念が渦巻いているのではないかと思うほどです 雅な古都である京都は 同時に怨嗟や血潮を吸い込んできた魔都であるのかもしれません それと 日本の伝統的な日本庭園といいながら 戦国時代に来日した西欧の宣教師から伝えられた ヨーロッパのルネサンス・バロック庭園の様式を 当時の権力者達と 作庭の第一人者であった小堀遠州らが積極的に取り入れていたという事実も とても興味深かったです 『京都名庭を歩く』 著 者 宮元健次 発行所 光文社 光文社新書 174 初 版 2004年10月20日 目 次 プロローグ 第一章 日本庭園の原形 1 西芳寺 2 天龍寺 第二章 あの世を再現する 1 平等院 2 浄瑠璃寺 第三章 勝者と敗者のモニュメント 1 鹿苑寺(金閣寺) 2 慈照寺(銀閣寺) 第四章 一期一会の空間 1 妙喜庵待庵 2 三千家の露地 第五章 普請狂・豊臣秀吉の死期と庭 1 醍醐寺三宝院 2 西本願寺 第六章 秀吉神格化の阻止と徳川家康 1 西本願寺と秀吉の神格化 2 秀吉神格化の阻止 第七章 王権としての庭 1 神泉苑 2 二条城 第八章 日本庭園の否定 1 西欧文化を学んだ男 2 仙洞御所 第九章 石庭のエキスパート 1 大徳寺 2 南禅寺 第十章 庭園史最大の謎を推理する 1 龍安寺 2 高台寺傘亭、時雨亭 第十一章 作者と創建年代の謎 1 桂離宮 2 遠州作の真偽 3 曼珠院 ― 桂離宮との類似性 第十二章 反骨の天皇の内なる声 1 修学院離宮 2 円通寺 3 詩仙堂 エピローグ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Apr 27, 2024 04:07:43 PM
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