2006/02/12(日)23:59
「フライトプラン」(2005)
"FLIGHTPLAN"
監督・・・ロベルト・シュヴェンケ
出演・・・ジョディ・フォスター Jodie Foster カイル・プラット
ピーター・サースガード Peter Sarsgaard カーソン
ショーン・ビーン Sean Bean リッチ機長
マーリーン・ローストン Marlene Lawston ジュリア
エリカ・クリステンセン Erika Christensen フィオナ
ケイト・ビーハン Kate Beahan シテファニー
・物語序盤・
ドイツで暮らしていた航空機設計士のカイル・プラットは、愛する夫を亡くしたばかり。
傷心の彼女は、6歳の娘ジュリアを連れ、夫の遺体の入った柩と共に、彼女の所属していたチームが設計した最新型ジャンボジェット機に乗り込み、祖国アメリカへと帰国しようとしていた。
離陸して暫く経った頃、転寝から寝覚めたカイルは、ジュリアの姿が消えている事に気付く。
慌てて機内を探し回るが、ジュリアの姿は何処にも無かった。
カイルはリッチ機長を呼び出し、乗務員総出でジュリアの捜索をするよう依頼。
しかし乗務員から知らされた報告では、ジュリアは初めから搭乗していないという事だった。
更にジュリアは夫と共に死亡しているという連絡も…。
全ては家族を失ったカイルの生み出した妄想なのか?
カイルは一人、ジュリアを探し出す決意を固め、行動に出る。
前半は良かったと思います。
ダイジェスト的な予告編で観た通りの展開です。
一緒に乗った筈の娘が忽然と消え、狼狽しパニック状態に陥る母親。
彼女は数日前に最愛の夫を不慮の死で失ったばかり。
娘と二人で故郷へと帰る筈だったのに、娘は居ない。
当然のように必死で探し回る母親の前に突きつけられたのは、信じがたい報告だった。
娘ジュリアの搭乗記録は無いと言うのだ。
そして暫く後、もっと驚くべき報告が。
娘は夫と共に、既に死亡していると。
周囲はカイルが夫と子供を同時に失ったショックから、彼女が錯乱し、娘が生きていると妄想していると考える。
そしてカイル自身も、自分が可笑しいのかと疑念を抱く。
それでも絶対に信じられない。
娘ジュリアは確かにそこに居たのだ。
こうなったら誰も信じられない。
乗客・乗務員全ては敵とばかり、飛行機に詳しいヒロインは、あの手この手を使って、娘を探し出そうとします。
貨物室にも侵入し、荷物は破壊するわ、機内に酸素マスクを投下させて、内部の電灯を消してしまうわ、とにかくやる事が常軌を逸しています。
娘を探す為だから、必死になるのは判るのですが、そこまでして良いのか?と冷静にツッコミ。
最後まで観ていると、彼女は無罪放免で良いのか、かなり疑問に思いました。
娘を探すとは言え、あそこまでやったら、後々賠償問題になると思うんですけどね。(^_^;)
だって最終的には飛行機が…。
それに無関係なアラブ人が被った、甚大な精神的被害については、謝罪も無しですかい…。
事件の真相が判るまでは、わりとハラハラしたりして、面白く出来ていたと思います。
ただ、犯人が判ってからの後半は、一気に失速した感じでしたね。
そもそも犯人の犯行計画に、あまりに杜撰で無理がありすぎて、納得できません。
もしヒロインが少しでも彼等の予定通りに行動しなかったら、計画は成立しないのですから。
脚本として説得力が無く、破綻していると思いました。
ところで航空保安官カーソン役のピーター・サースガードは何処かで見た顔だと思ったら、「ジャーヘッド」で見たばかりでしたね。
特にハンサムな顔立ちではありませんが、癖のある役をやらせると上手い俳優だと思います。
総評としては、あまり高評価はあげられない映画でした。
ジョディ・フォスターは出演作選びには、とても慎重な筈なのですが、どうもこの選択は失敗だったのではないでしょうか。
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