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贅沢な昼寝

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Jul 3, 2005
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カテゴリ:□森遊び
茅場広場まではムシムシとしていたが、丸太の橋を渡り森の中に入るとスッと涼しくなった。
湿度も低い。
森の効果を肌で実感する。

いつもの場所に着くなりAちゃん(小学3年女子)はホウの木に登る。
そこが彼女の低位置のように誰もが思ってしまう。
木の上はもっと涼しいらしい。

久しぶりにやってきたMちゃん(小学2年女子)は、樹上のAちゃんを見つめている。

竹の棒にパン生地を巻きつけてパンを焼いたり、ビー玉遊びを習ったり、ターザンロープや葡萄蔓のハンモックでひとしきり遊ぶ。

ふと見るとMちゃんがホウの木の上でニコニコしていた。
隣に座っていたAちゃんにその様子を指し示すと、
「自分で登ってないよ、手伝ってもらってる」。
登りにくい場所は、大人に手を貸してもらっていたようだ。

他の子どもたちがビー玉やターザンロープに熱中している間、Mちゃんはひとりで木にしがみついている。
足の裏で幹を捉えていて、基本姿勢はできている。
筋持久力が足りないのか、しばらくするとずるずると下に滑り落ちてしまう。

Aちゃんは去年自分の力だけでは登れなかった「ミズキ」をひょいひょいと登り、私たちを驚かせる。
幹の途中にあるコブが邪魔をして、どうしてもそれ以上行くことが出来なかった。Fさんに上げてもらったが、納得がいかなかったのだろう、迎えに来た母親にしがみついて静かに泣いたのだった。
半年経って自力で登った彼女は更に上に登り、いつまでも降りてこない。

Mちゃんと二人でトイレまで歩いた。
彼女のクラスの友達の話を聞く。
虫に詳しいDくん。勉強の出来るHさん。足の速いKくんたちの話。
Mちゃんは何が得意なのかと聞くと、少し考えて何もないと言う。
「ビー玉上手だったじゃない。木登りも挑戦していてすごいと思うよ。」
少しして
「この前、逆上がりも出来るようになったよ。
Aちゃん木登りうまくてすごいね。Mもできるようになりたいな。」
と言って、スイカ割りが始まろうとしている場所へ駆けて行った。

ホウの木の上にAちゃんがいる。
幹にしがみつき登ろうとするMちゃん。
4年生のYくんがMちゃんに注意する。
「上に人がいるときは、木がゆれて危ないから登ってはダメだよ」

しばらく上を仰いでいたMちゃんが叫ぶ。
「Aちゃん、もう降りてよー。Mも登りたいよ。」

Aちゃんは遠くを見てそ知らぬふり。
木登り女王の座は譲りたくないというのか。
でもずっとあなたが一番だと思うよ。





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Last updated  Jul 4, 2005 03:18:18 PM
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