都会の中学生
全く踏み固められていない雪の中で、都会からやってきた中学生男子と雪遊びをした。足を踏み入れるとモモまで埋まる積雪。スノーシューという西洋かんじきをつければすいすいと歩ける。それがないと四つんばいになって、出来るだけ雪への接地面積を増やして進むより他ない。アルミのスコップ5本とそり3つ。遊び道具といえるものはそれだけ。穴を掘り出した。かまくらのような穴を掘るもの、地面に落とし穴のようなものを掘るもの。とにかく黙々と作業する。かといえば、坂から雪まみれになってそりで滑り降りるものたち。穴はトンネルになり、最後にはものの見事に崩れた。そり遊びに加わるものたち。そりは3つしかないので、待ちきれずごろごろと坂を転がり落ちるもの。雪玉を投げ合ってはしゃぐもの。まるで仔犬のようにからだ中を真っ白にして遊びまわっていた。何もない雪の中で、自分達で遊びを見つけ出しこんなにもおおはしゃぎをするとは予想外だった。都会の中学生も雪国の子ども達とおんなじだった。