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昨日ふと、父のくすりと笑えるエピソードを思い出した。
従兄弟の結婚式での話。 もう8年位前かな。 新横浜であったその結婚式に、家族みんなで参加した。 私は一人っ子で、当時未婚だったから、父は親族挨拶なんて 初体験。 親族挨拶の席で、新郎の父の・・です。 新郎の母の・・です。新郎の妹の・・です。と順に挨拶。 近づいていくにつれ、慣れない父の落ち着かない様子が 伝わってくる。 父の番。 新郎の◯◯です。と父。 本当は新郎の叔父の◯◯です。のところ、叔父が抜けて しまって周りの失笑に冷や汗ダラダラ。 少し天然で空気の読めないところがあった父が私は 大好きだった。 笑顔の父ばかりがまぶたを閉じると浮かびます。 もうすぐ父の病気がわかってから4年。 私が、心底平和で、親は永久に生きているのではないかと そんな風に思っていた日々は告知をされた日に終わってしまって。 もうすぐ桜の季節だね。 告知の帰り電車から見えた満開のさくら。 その日に父と食べた回転ずし。 病室から見えるきれいな朝日を毎日楽しみにしていた。 パジャマを着ない父のパジャマ姿。 ヒラリヒラリと振る手。 私がまだ子供のころ、8ミリカメラを担いで 連れて行ってもらった海の映像。 母が撮影する、若かりし日の父。 私に話しかける父の声。 声から忘れてしまうと聞くけど。 大丈夫。私の耳にはまだ父の声がはっきりと聞こえる。 父のガサガサな掌。 手の甲の皺を寄せて遊ぶ父。 強くたくましい父の大きな大きな背中。 変な歩き方。 いつか父に会えたら、一緒にお酒を飲もう。 そう思う春の日。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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