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淡々堂

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■謡…「鵜飼」4回目
シテ語「そもそもこの石和川と申すは。上下三里が間は堅く殺生禁断の所なり。今仰せ候岩落辺に鵜使は多し。夜な夜なこの所に忍び上つて鵜を使ふ。憎き者の仕業かな。彼を見顕さんと企みしに。それをば夢にも知らずしてまた或夜忍び上つて鵜を使ふ。狙ふ人々ばつと寄り一殺多生の理に任せ。彼を殺せと言ひあへり。その時左右の手を合はせ。かゝる殺生禁断の所とも知らず候。向後の事をこそ心得候ふべけれとて。手を合はせ歎き悲しめども。助くる人も波の底に。罧刑にし給へば叫べど声が出でばこそ。その鵜使の亡者にて候。
ワキ「言語道断の事にて候。さらば罪障懺悔に。業力の鵜を使うて御見せ候へ。後をば懇に弔ひ申し候べし。
シテ「あらありがた有難や候。さらば業力の鵜を使うて御目にかけ候べし。跡を弔うて賜はり候へ。
ワキ「心得申し候。
シテ「既にこの夜も更け過ぎて。鵜使ふ頃にもなりしかば。いざ業力の鵜を使はん。
ワキ「これはたこくの物語。死したる人の業により。かく苦の憂き業を。今見る事の不思議さよ。
シテ詞「湿る松明ふり立てゝ。
ワキ「藤の衣の玉だすき。
シテ詞「鵜籠を開き取り出し。
ワキ「島つ巣おろし荒鵜ども。
シテ詞「この川波にばつと放せば。
地「面白の有様や。底にも見ゆる篝火に。驚く魚を追ひ廻し。潜き上げすくひ上げ。隙なく魚を食ふ時は。罪も報いも。後の世も忘れはてゝ面白や。みなぎる水の淀ならば。生簀の鯉や上らん玉島川にあらねども。小鮎さばしるせゞらぎに。かだみて魚はよもためじ。不思議やな篝火の。燃えても影の暗くなるは。思ひ出でたり月になりぬる悲しさよ。鵜舟の篝影消えて。闇路に帰るこの身の。名残惜しさを。如何にせん名残をしさを如何にせん。
中入間

〈注意点〉
1、6オ「向後の事をこそ心得候ふべけれとて」の「れ」は、下に下がってちょっと振る。
2、6ウ「手を合はせ歎き悲しめども」の「し」の頭は下げる。「助くる人も波の底に」の「こ」も同様。
3、7オ「あらありがた有難や候」は直前のワキの謡いにつられず、少し間をとってもいいから深く息をとって。
4、7オ「既にこの夜も」の出だしを滑らかに謡うとのんびりしてしまってせっぱ詰まった感じがなくなるので、吸った息を体にためておいて詰めた息を出す。
5、7ウ「湿る松明振り立てゝ」の右横に「スラリ」と書いてあるが、さらさら謡うということではない。心の中に悩みや葛藤がない場合にこのように書かれる。この場合、シテは単純に「松明を振り立て」る。しかし、以前は殺生禁断のことをやめるようにといったワキの僧が、ここでは鵜の段を引き出すためにもう一度鵜を使うように言ているという矛盾があるので、あっけらかんと謡ってはならない。
 ちなみに、ワキの言葉の右横に書かれる場合は「サラリ」。この場合は言葉のまま、色をつけずにさらりと謡うと良い。
6、老人の役は声が大きい必要もないし、声が美しい必要もない。しかし、息は徹底的に強くないといけない。

〈感想〉
 「湿る松明」と謡うと、「もっと湿らせて下さい」と注意を受けました。ちょっとおもしろいなと思いましたが、要するに謡は声で状況を表現しなければならないので、こう言う以上に的確な注意はできないわけです。
 今回は息を詰めて「ゴツゴツと」謡うことを何度も繰り返しました。このように謡うと、一文字一文字に体力がいり、汗が噴き出ました。


■仕舞…「清経」キリ2回目
 「因果を見せて」まで習いました。


 この日、2007年10月28日の発表会を撮影したDVDを一緒にお稽古している方達と一緒に見ました。この時舞ったのは仕舞「巴」です。初めて自分が舞っているのを自分で見てしまい、妙な汗をかきました。型が間違っているわけではないのですが、全体的におとなしく、武将らしい覇気のない舞でした。これでもこの時は精一杯突っ張って舞ったつもりですが、まるでできていませんでした。





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最終更新日  2008年09月02日 21時13分28秒
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