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淡々堂

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2011年05月07日
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 ベッドに横たわっても、わたしたちはメグにとり憑かれていた。眠れなかった。
 暑い夜が、静まりかえったまま過ぎ、やがてだれかがなにかをいう。ウィリーが最後の一枚をとりさったとき、メグがどんなように見えたか。こんなに長いあいだ、両手を頭の上に吊られて立ちつづけるのはどんな感じなのだろう。痛いのだろうか。とうとう女の子の裸を見て、どう思ったか。そしてしばらくはそれについて語りあったが、まもなくまたみんな黙りこんで、それぞれがもの思いと夢の小さな繭に閉じこもった。
 しかし、その夢の対象はただひとつだった。メグだ。わたしたちが置き去りにしたメグだ。
 そしてとうとう、もう一回見ずにはいられない、ということになった。(p.228)


これは、主人公の、少年ディヴィッドの心の声です。
この直前、ディヴィッドは隣家の子供3人と一緒に、隣家の養女になった少女メグの服を
脱がせていじめていました。
ディヴィッドは初対面の時からメグに好意を寄せますが、少年特有の鈍感さで
いじめる側に回ってしまうところや、無意識に罪悪感を覚えながらも性的興味を
抑えられないのが、この作品の残酷さに拍車を掛けています。

この小説は1965年にアメリカのインディアナ州で起きたシルヴィア・ライケンス事件を
元にしています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%8B%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%83%95%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC

昨年、日本でもこの小説を映画化したものが公開されました。

ジャック・ケッチャム『隣の家の少女』金子浩・訳、扶桑社、2003年8月18日、720円

  






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最終更新日  2011年05月12日 22時35分33秒
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