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淡々堂

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■謡い…「井筒」3回目
3オ我この寺に~
〈注意点〉
1、3オ「我この寺に~」は少し静かめに出る。「いとなまめける女性」は少し華やか目に。
2、4オ「遥かに遠き世の」からは、思いを昔に返る感じで謡う。その前の「さりながら」は大きめに謡う。
3、5オ「名ばかりは在原寺の」は「シットリ」と書いてあるのを意識して謡う。


〈備考〉
「クリ」は、静かな場面にもかかわらず、いきなり「引き立てて」謡わなければならないので、舞台の構成として異質というか、不思議な感じがすると思っていたので、先生に聞いてみました。先生は次のように答えてくださいました。

「クリ」は、劇的な効果を狙っていると思う。ワキが「尚々業平の御事委しく御物語候へ」の後は、効果的に謡う。その前の「上歌」は非常に静かに謡う。静かなところから一転して目が覚めるような感じを観客に与えといて、それからまた新たにギュッと締める。
「クリ」の始めに「[打掛]」と書いてあるが、これはお囃子も入ってくるという意味。「御物語候へ」の後、笛を除く囃子方によって「[打掛]」が始まり、その途中から謡い出す。お囃子が華やかに勢い込んで打ってくるので、世界が華やかになったようになる。そして「クリ」の謡い終わりは「本ユリ」で、しっかり「クリ」を終わって、改めて「その頃は紀有常が……」と静かに謡う。
もし「クリ」がなければ、全体が湿っぽくなってしまう。在原業平は華やかな噂を色々と持っている人だが、その頃は紀有常の娘と契るという、2人の関係へ焦点を当てていく。その前段階として「クリ」を持ってきている。
他の曲でも「クリ」がどんなところに挿入されているのか、見比べてみると面白いと思う。

……「クリ」の役割は、テレビドラマの「ジャジャーン!」という効果音のようなものでしょうか……

先生はまた、このようにも仰いました。

「井筒」が『伊勢物語』からの言葉の取り方は本当によくできている。原文を無茶苦茶取り入れているが、どこからどこまでが『伊勢物語』かはわからないくらい作品にしている。昔は本歌取りが盗作にならなかったので、自由に取り込んでいた。節をつけて「井筒」の世界を描き出している。サシからクセにかけてが特にすごい。

ちなみに、「井筒」のクセは居グセで、ずっと座っているからお仕舞はない。観客の知っている「井筒」の話を自由に想像して、自分の「井筒」を作らせようとしている。舞ってしまって観客に型を見せると、そこで想像の範囲が狭められてしまうから。


■仕舞…「班女」舞アト3回目
はじめ~おわり

〈注意点〉
1、終わりの方、謡はかかって謡うが、舞は急ぎすぎると謡いが余る。
2、シテは狂女なので、狂っているように舞う。落ち着いて舞ってはいけない。






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最終更新日  2017年02月23日 15時55分29秒
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