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耳あか詰まり…認知機能低下、骨まで溶ける炎症も 耳は、音を聞き、体のバランス感覚をつかさどる。耳の穴から鼓膜までが外耳道。耳あかが栓になって外耳道をふさぐと、外界から入った音が鼓膜を振動させるのを邪魔し、聞こえにくくなる。 国立長寿医療研究センター耳鼻咽喉科研究員(元科長)の杉浦彩子さんは「高齢者は耳あかがたまりすぎないように耳鼻咽喉科で定期的にチェックを」と話す。 両方の外耳道をふさいでいたピーナツ大の耳あかを取り除いた途端、話しかけに返事をするようになった認知症の96歳の男性、耳掃除をしたら、認知機能が良くなった80歳の女性など、耳あかと聴力、認知機能の関係も診療現場で明らかになってきた。 耳あかがたまって聴力が低下すると、会話が難しくなる。会話しなくなると脳への刺激が減って認知機能が低下、耳を清潔に保とうとする意識が薄れ、ますます耳あかがたまる……杉浦さんは、こうした悪循環を指摘する。 外耳道には耳あかを外へ押し出す「自浄作用」があるが、これが衰えて耳あかがたまりすぎると、炎症が起きて骨まで溶ける。「外耳道真珠腫」という病気だ。放置すると自浄作用がさらに落ち、炎症がどんどん進行する。80歳以上でしばしばみられる。 耳あかがたまりすぎない早い段階で発見することが大切だ。耳鼻咽喉科で数か月に1度、耳あかを除去してもらうと良い。ただ、乱暴な耳掃除をすると、外耳道を傷つけてしまうので注意したい。
老人は自浄作用が衰えるから耳垢がたまりやすかったのですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年02月15日 23時07分28秒
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