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カテゴリ:美術館巡り

京都で生まれ育ち、京都府画学校に進み、鈴木派の鈴木松年をはじめ四条派の幸野楳嶺、竹内栖鳳に学んだ上村松園。
若くしてその頭角を現し、文部省美術展覧会(通称文展)など各種展覧会に出品、気品あふれる人物画を次々と生み出しました。
松園は、浮世絵をはじめとする古画や伝統芸能、古典文学などの幅広い知識を土台とし、市井の人々の営み、歴史や物語、謡曲などに題材を採ったさまざまな作品を描きました。
そこには女性が数多く登場しますが、単なる女性美を表そうとしたのではありません。画中の人物の心情に寄り添うかのようにあたたかな眼差しで対象を描くこともあれば、人物の心の奥底に渦巻く情念を静かに描き出すこともありました。
近世初期風俗画や浮世絵など人物表現の伝統の厚みを受け止める一方で、対象の内面や精神性の表現が追求された近代という時代と向き合い、自分ならではの人物画を模索したのです。
本展覧会では、松園の画業を大きく3期に分け、代表作を含む約100点の作品によって軌跡をたどるとともに、その本質を改めて探ります。


女性の来場者が多かったです。
おしゃれな60代(いろんなことが片付いた世代か)が
松園さんの絵を楽しみに来ていたようでした。

着物を着ていらっしゃったおば様たちの中には若い女性もいました。
混んでいる展覧会に なぜ着物を着て来るのかよくわかりませんが、
そんな気持ちで絵を見たいと思ったのかもしれません。 


さて、私が観たかった絵は、この朱色の着物を着た「序の舞」です。
syouen5.jpg
大きな絵でした。
綺麗で見ていると身が引きしまる思いがします。
彼女の61歳の時の作品です。

松園さんは年を重ねるに従い、内面への眼差しを向けて
絵を描くことに想いを集中していったようです。
若い頃描いた絵は
「内面が感じられない、薄っぺらだ」と
悪評を得ていたそうですから、絵の批評ってきびしいですね。
上村松園の随筆書をぱらぱらとめくったら
「いつも苦しみ抜いて絵を仕上げていた」
そんな文章を読んだら気の毒になります。

それでも74歳まで毎年のように何作品も描き上げた彼女のパワーは
素晴らしいです。
九龍虫を生きたまま10匹も毎日飲んでいたという裏話も
ネット上でみつけましたが、そんな事が出来るのも普通な人ではないような気がしてしまいます。
そういう根性も持った彼女に 凛とした強さを感じます。

女性の絵にはまるみがあって柔らかい感じがするのに
描かれた女性の絵からは強さが感じられます。
それが絵の美しさになっているんですね。

松園さんはこんなことを云っていたそうです。

私の絵を見ているうちに
だんだんと邪念が起こらなくなる
よこしまなものを持ってる人でも
絵を見ただけで感化されて
邪念がなくなるのが私の思うところである

142_S.jpg  143_S.jpg  1902_S.jpg 女性の家事をしている時の美しさの絵






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最終更新日  2010/10/18 12:57:00 AM
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