嫌いなんです。ほんとはね 2
写真が嫌いな理由。自分の存在を残しておくのがいやだから。自分が存在していたことを、あんまり残しておきたくないというか。説明がむずかしいなぁ・・・たとえば、私の存在が消えてしまった時に「そういえばどんな人だったっけー?」なんて、写真を探すけど、写真なんてどこにもなくて、ただ私が撮った写真と、「いた」と言う事実が誰かの心に残っていればそれでいいんです。「あんな人だったよねー」「こんな人だったよねー」イメージだけしか残さない。具体的に画像は残ってない。でも「ななをさんって、おっかしなひとだったよね(笑)」そんな姿の隠し方ができるのが私の理想です。今の姿は世を偲ぶ仮の姿。誰かが見つけてくれるまでの長い時間のために必要な形だったのかもしれません。誰かが手に取るまでの、いわばパッケージ。パッケージも、きれいなものが好きな人もいれば、どんなに古びていても、擦り切れてても、へこんでいても中身の商品が必要な人もいる。選び方は人それぞれ。私のパッケージはきれいではありませんけどねー(笑)でもね、心のスクリーンの中には、いつも見上げる空が広がっている。毎日いろんな表情で、いろんな色の空が見える。きれいだったり、少し悲しかったり、心が洗われるようだったり、嬉しくなって思わず歌っちゃったり(笑)毎日そんな空を見上げては、また1枚。そして、そのとき見上げた空を見て、何か感じてくれる人がいることを想いながら、シャッターを押します。今日はパッケージの中身はこんな空です。どんな空が見えますか?