Home town～今日は何を作ろうかな～

風呂場の電球が切れた。買い置きしてなかった。
仕方ない、今日は脱衣所の灯りで入ることにした。
怖がるかなと思ったら、

「やった～！」と小躍りする者一名。

ユニフォームを洗わなければならなかったのだが、汚れがよく見えない。
そうしたら長男が自転車の鍵につけているＬＥＤライトを持ってきた。
これはいい！

一通り洗って出るだけとなったところで、
「母さん、先に出て。着替えたら脱衣所の電気も消して。」

二人で肝試しをすることにしたらしい。

電気を消す。キャーキャー騒いでいる。
暗闇の中、先に着替えて歯磨きまで完了した方が勝ちなのだとか。

「全然見えねー。タオルどこー？」

あまりにもお手上げだったらしい。

「時々つけて、ヒント頂戴。」

あのー。そういうことするのが一番電力かかるんだけど・・・。
ま、明日には電球買ってくるし。今日だけ許すか。

灯りがついた時だけしか、動けない。
まるで「だるまさんが転んだ」

結局、勝者は長男だった。
罰ゲームは、暗闇の脱衣所で30秒間過ごしてから出てくること。
娘は泣くかなと思っていたら、
「あー、おもしろかった。」と言って出てきた。
それを聞いて長男もやりたくなったらしい。

罰ゲームじゃないじゃん。

「３０秒したらドア開けてね。」と言って入って行った。

ちょっとしたいたずら心が芽生えた。
娘に先に2階に上がって、と指示したら元気に上がって行った。
しめしめ。
私は脱衣所のドアに張り付いた。

娘の階段を上る音で、長男が飛び出してきた。
「うわあ！」

してやったり。

「なんだー、いたの？みんな上がったのかと思ったよ。
いないのに30秒数えてる俺ってバカじゃんと思って出てきたのに。」

ていうか、誰もいなくなったと思ったから

ほんとはちょっと怖くなったに違いない。